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無料記事【Gマガ】ザスパ奈良知彦社長  〜乾坤一擲〜 長崎・島原キャンプ振り返り

ザスパ奈良知彦社長

〜乾坤一擲〜 長崎・島原キャンプ振り返り

「選手がプレーしやすい環境を整えることが私の役割」

「布監督の妥協なき取り組みには本当に頭が下がる思いです」

 

 

 

「まずは多くの皆様のご協力、ご支援によってキャンプが行えていることに感謝いたします。選手たちは、サッカーはもちろん、宿舎での生活などすべてにおいて非常に真面目に取り組んでいます。

 

日に日に、選手たちの動きがよくなっていきました。寝食を共にすることでお互いに慣れてきたという部分があるのではないでしょうか。良いムードの合宿になったと感じています。

 

私はキャンプ初日から3日間帯同させてもらいました。社長といたしまして島原の関係者へごあいさつをさせていただきました。また、これまでじっくりと練習をみる機会がなかったので、布監督がどんなチーム作りをするのか、選手がどんな動きをするのかなどを自分の目で確認したいと思っていました。あとは単純に、サッカーが見たいな、と(笑)。サポーターと同じ心理ですね。

 

全体的な練習はスタンドの上から、選手の個の部分はピッチサイドの身近な場所で見学しました。現場はすべて布監督に任せているので私自身が干渉することはありませんし、そこは干渉してはいけないと思っておりますが、布監督がどんな指示を出しているのかなど、ちょっと聞き耳を立てています。プロの練習はやっぱりレベルが高いと感じております。

 

布監督は、毎朝早朝からスタッフミーティングをやって練習に取り組んでいます。子どもたちのサッカー教室の前もしっかりミーティングをやってどんな指導をするのかを選手に伝えていました。事前の準備をきっちりとやっているという印象です。また、監督の意見を一方的に伝えるのではなく、コーチ陣や選手たちと意見を交換しながら、多角的にチームを作っている気がしています。布さんへの信頼が着実に積み上がっていると感じています。

 

今回のキャンプには、新しく強化担当に就任した清川浩行さん(元熊本監督)も帯同しています。飯田強化本部長をサポートする立場となります。多くの目で選手を評価していくことが、選手の成長につながると考えています。またスカウトの方もお願いしています。選手の売り込みなどがいろいろあるようですが、大事なのはザスパに合った選手、ザスパでプレーしたい選手を獲得すること。そのためには長い時間をかけて選手を見ていかなければなりません。貴重な資金を使って契約するわけですので慎重にならざるをえません。安いからといって獲得しても、選手の育成には多くの時間やみえない資金がかかります。トータルで考えていかなければいけないと思っています。

 

 

キャンプに帯同させてもらっていますが私自身は現場に口を出すことはありません。現場のスタッフは私以上に知識がありますし、勉強もしています。私は、サポーターの皆様と同じで『チームに強くなってほしい』と願うだけです。現場からの要求に応えられるように努力していきたいと思っています。コーチングスタッフ、選手たちには『できる、できないは別として、要望は雑談ではなく紙に書いて出してほしい。実現するかは約束できませんが、努力はしていきます』と伝えました。私はその要望をクラブ内、または行政などと相談して、選手が少しでも良い環境でプレーできるように行動していきます。それが私の係ですね。

 

布監督にザスパの監督を引き受けてもらいましたが、ザスパにはベストな監督であることは間違いありません。本当に真面目にやってくれています。妥協なき取り組みには本当に頭が下がる思いです。開幕まではまだ1カ月以上ありますので、布監督にはじっくりとチームを作ってほしいと思います。布監督が求めるのは、基本の部分。当たり前の部分を全員に要求しています。そういう中で、選手の個性が発揮されていくのではないでしょうか。私自身もこれからどんなサッカーをみせてくれるのか非常に楽しみにしています」

 

(2月5日。長崎県島原市にて=聞き手・伊藤寿学)

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