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中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】知られざる「塀の中」を伝える写真展。企画プロデューサーは実はあの人

こんにちは!毎週水曜更新の無料コラム「ゆきラボ」、日本時間ではもう水曜深夜になってしまいました…更新が遅くなり申し訳ありません。

今日はまずこちらの写真をご覧ください。

師走の寒空の下、高い分厚い塀がなんとも物々しい雰囲気です。塀といえば…そう、実はここは刑務所なんです。私がここを偶然通りがかったのは昨年のクリスマス直前。昨年6月から今年の7月までの約1年間、ここフライブルク刑務所の外壁を利用した写真展が行われています。

実は、フライブルク市は2020年に、市の成立から900周年という節目の年を迎えました。本来であれば、昨年は様々な記念イベントが大々的に開催される予定だったのですが、ご存知の通りのコロナ禍で、その大半が開催を見送られました。年が明けてもロックダウンが続き、多くのイベントが宙に浮いている中で、「刑務所の外壁を使う」というこの写真展は数少ない例外として予定通り開催されています。

写真展は2部に分かれていますが、長く広大な外壁を使った写真展の全てをここでご紹介することはできないので、今日はそのうちの1部を紹介します。

被写体になっているのは、受刑者の部屋。ここでは原則1人につき1部屋があたえられ、受刑者が希望した場合や、その必要があると認められた場合のみ2段ベッドの2人部屋となります。部屋は不審物や危険物が持ち込まれていないかどうかなど、定期的に検査を受けるものの、自分の所持品を持ち込んだり、差し入れを受けたりの自由度はかなり高そうです。どの部屋も個性的で、誤解を恐れずに言えばなかなか快適そうにすら見え、独房という名前は当てはまらないように感じます。

観葉植物が飾られた明るい雰囲気の部屋。よーーーく見ると窓にはしっかり鉄格子がはまっているのですが、写真では逆光でほとんど見えなくなっています。

この受刑者は…確実にドルトムントファンですね。

刑務所が立地するのはフライブルクの旧市街にほど近い一角。大学や民間の研究所がいくつか固まっているエリアですが、閑静な住宅街に隣接してもいます。普段、私たち外の人間が中を見ることは許されない施設ですが、それでも確実にそこには人の営みがあります。罪を犯した人を収容する施設だからとそこにフタをするのではなく、フライブルクというこの同じ街のまぎれもない一部として、中の様子を外に伝え、関心を持ってもらおうというのがこの企画の趣旨です。

実は、この写真展のプロデューサーは社会派の映像作家として知られるラインヒルト・デットマー=フィンケ氏。SCフライブルクの伝説的な監督であり、過去浦和レッズでも采配を取ったフォルカー・フィンケ氏の妻です。 フライブルク市はもちろんのこと、多くの財団や研究機関が協賛して行われたこの写真展ですが、展示終了後、屋外に展示されたこの写真はバッグの素材として再利用される予定とのこと。バッグの売上は犯罪被害者を救済するための財団に寄付される予定です。

写真展公式ホームページ

フォルカー・フィンケ氏といえば、サッカー監督という枠をはるかに超えて、育成のあり方や、クラブチームとしていかに地域経済や文化の発展に貢献し、また人間社会の持続可能性や環境への配慮に非常に早い段階から目を向けていた監督です。そんなフォルカー・フィンケ氏のエピソードは、モラス雅輝さんへの中野吉之伴インタビューに詳しいので、そちらもよろしければ是非ご覧ください!

モラス「育成や女子チームにだけじゃなくて+αで社会のための活動をしているクラブもたくさんある。でもみんな知らないから結局バルサとかバイエルンを語りだす」

モラス「日本の武器でよく『勤勉、組織的に、みんなで、走り抜いて』というけど、でも、それは他の国も普通にやっている」

今週もお読みくださりありがとうございました。次回もお楽しみに!

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