デジタルピヴォ! プラス

無料記事:戦えることが楽しくて仕方がない。ボアルース長野、入替戦を制する【入替プレーオフ】(2019/2/25)

2019年2月24日、駒沢
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

Fリーグ2018/2019ディビジョン1・ディビジョン2入替戦プレーオフ

▼第1戦
アグレミーナ浜松 3-3 ボアルース長野
2019年2月23日(土)駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場 観客数:620人
[得点経過]
0-1 00分17秒 長野 10 伊藤広樹
1-1 01分41秒 浜松 10 田中智基
2-1 14分45秒 浜松 18 山田凱斗
2-2 19分58秒 長野 9 石関聖
2-3 23分19秒 長野 5 阿部修兵
3-3 30分54秒 浜松 12 山桐正護

▼第2戦
アグレミーナ浜松 1-4 ボアルース長野
2019年2月24日(日)駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場 観客数:764人
[得点経過]
0-1 21分25秒 長野 9 石関聖
0-2 32分14秒 長野 4 北原健治
0-3 36分54秒 長野 10 伊藤広樹
1-3 37分16秒 浜松 22 野嶋倫
1-4 39分10秒 長野 27 有江哲平

▼成長を見守る、一体感のボアルース

ボアルースは一体感を大切にしてきた。この1年ボアルースは自ら成長していく姿を長野の人たちに届け、遠く離れた東京に多くの長野の人たちを連れてくるほど成長。ボアルースの一体感は、長野の人に共感となって伝わっていた。

苦しい、でも楽しい。戦えることが楽しくて仕方がない。しかも入替戦。本気の戦いができる。彼らはF1と戦いたくてこの1年を過ごしてきた。10回戦って1回勝てる相手に1勝1分。彼らは戦いたくて仕方がなかったF1のクラブと1年中戦える権利を、サポーターと一体になり手に入れた。

▼全力で真っ向勝負

柄沢健 ボアルース長野・監督

本当にありがとうございます。今言葉は見当たらないものがありますけど、10回やって1回勝てる相手に選手は真っ向勝負を、私たちがいつもやっていることを全力で戦ってくれたなと思います。私たちのチームは見ていただいた通りベンチ一体なって戦います。開幕当初は戦えない選手はベンチ入りさせないで9人や10人でやっていました。そういったベンチ入りの基準を設けてきた中で、F2最終節のトルエーラ柏戦からようやく14名がベンチ入りできるようになりました。私からすると、相手よりも自分に勝った選手が今ベンチに入れている、それだけで10回に1回を戦えるんじゃないかなと思っていたので、まさにそれがみんなで今日実ったんじゃないのかなと思います。

――この2戦どんな戦いでしたか?

柄沢 初戦が非常に重要だと思っていたので、初戦に負けてしまうと最終的にパワープレーを仕掛けて荒れたようなゲームになるかなと思っていました。それが昨日逆転した後に同点に追いつかれて、それでも何とか同点に踏ん張れたというところと、今日の前半に5ファウルになりましたがそこで6つ目のファウルを与えなかったところがなんとか後半ペースをつかめた要因かなと思っています。

――最大の勝因は?

柄沢 皆さん見ていただいた通り、ピッチ上の監督は石関(聖)です。彼と伊藤(広樹)の経験ですね。浜松は何年もF1で何年も日本のフットサルを引っ張ってきたチームで、私たちのベースになっているのは一昨年の北信越リーグです。ですので、その彼らのバッググラウンドにある経験を、あまりいい顔をされない時もあったかもしれないですけど、なんとか彼らの気持ちや想いを現場に落とし込んで、それが選手にも伝わりだしたことがひとつです。彼らが行き過ぎる時もあったんですけれども、試合を積みながら一体感を生み出せたところがよかったんじゃないかなと思います。

――今日のポイントは?

柄沢 前半の5ファウルの後10分以上あったかなと思いますけど、そこでファウルを与えなかったことですね。与えないひとつの要因が、5ファウルになっても私たちはボールを奪うと集中していたことです。決して引いて相手にボールを回させて何かをしようということではなく、5ファウルだろうがなんだろうがとにかく奪いに行く。そこを、神様がちょっと見ててくれたんじゃないかなと思います。

――先制をした石関選手はどういった選手でしょうか?

柄沢 選手に指示をしていた時だったので石関のシュートは見れなかったんですけども、彼のストロングポイントとしてセットプレーの攻撃の部分で相手をすごく認知して、それを伝える力というのが非常に優れているものがあります。チーム全体としてみると10回に1回勝てる相手に、セットプレーの部分で止まったボールをどうゴールに結びつけるのか、それは相手がセレソンだろうと名古屋だろうと、どんなことがあっても私たちのボールなので、弱いチームが勝つ上でセットプレーの攻撃が重要になったなと思います。

――次はF1の舞台ですが。

柄沢 正式には3月の理事会等で決まりますが、その前に私としてはまずは一言を、ボアルースを支えてくださったみなさん、携わってくださったみなさんに本当に感謝したいと思っています。今日も選手にピッチに入る前にマインドを、気持ちの部分が大事だよと伝えました。試合に入る時と終わる時に携わってくれた人に感謝をして、2番目にピッチの中で弱った選手がいたら声を掛け合う、ベンチから声を掛け合う、ベンチを見ろと言いました。そういうものをF1のでも見せていきたいなと思います。

柄沢 個人的なことですけど、2003年にブラジルに行った時、今日の対戦相手の豊島(明)監督もブラジルにいました。私がフットサルを学びに行かさせてもらった時で、彼は当時ブラジルのカスカヴェウというチームでプロ契約をしていて彼は日本のトップトップで戦ってきました。その彼と16年ぶりにこういう場に立てて、今回なんとか勝たせてもらいましたけど、それでも豊島のフットサルにはまだまだ追いついていないと思います。これからも、2人で日本のフットサルを本当の意味で盛り上げていきたいなと思います。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ