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仙蹴塵記

仙蹴塵記×サッカーの羅針盤 ベガルタ放談:「教えて!? 河治先生。仙台の新戦力はどんな人?」第1回

昨季に続いて開幕前の対談にして放談企画を、「サッカーの羅針盤」主宰のライター・河治良幸さんとともにお送りします。この【仙蹴塵記】では、国内外のフットボールに精通する河治さんに、ベガルタ仙台の2021シーズン新戦力について、ある選手を中心に紹介していただきます。(全3回)

板垣晴朗 今日はよろしくお願いします。ベガルタ仙台が1月28日時点で12人もの新戦力を迎えることになったわけですが、河治さんの視点でご紹介をお願いします。

河治良幸 よろしくお願いします。テグさん(手倉森誠監督)が就任したチームで、そして今季はJ2への降格枠が4チームというシーズンです。勿論、降格回避というのだけが目標ではつまらないから上を狙っていきたいところですが、まずはそこを考えた時に、今回の新戦力を見ると、メンバー構成を考えても良い意味で読めないところがあります。最大値で新戦力が出てくると結構パワーがあって上にも行きそうだし、噛み合わないと、いくらテグさんでも、就任1年目でだいぶ仙台から離れてからの指揮だから、そのまま継承できる感じではないでしょう。
 マルティノス選手や上原力也選手については知っている人も多いと思うのですが、ここではあまり知られていない長倉颯選手についてお話できれば。

板垣 そうですね。僕も聞きたい選手です。恥ずかしながら僕は、ここ2年にDAZNで岐阜の出た試合を視聴していた中で、たぶん長倉選手が出た試合がなかったと思います。加入が決まってから、慌てていろいろ勉強しているもので……

河治 元々、彼はボランチなのです。ずっとボランチでやっていて、確か法政大学でもボランチでした。ただし、控えの時期が長かった。上田綺世選手(鹿島)や紺野和也選手(FC東京)とチームメイトでしたが、長倉選手は4年生の途中くらいから台頭してきた感じです。
 岐阜に練習参加をしたところ、そこで当時けが人が多く出たサイドバック(SB)をやってしっくりいったところがあり、法政大学に帰ってからもSBを経験するという。まさに岐阜とはポジション含めて運命的な出会いだったようですね。左右両サイドでできます。

板垣 右利きですが、左サイドでの出場の方が多かったのですか? 仙台としては左SBは補強が必要なところのひとつでした。

河治 左の方が多かったですね。一番の武器はやはりキックです。そのレンジが長いほど良さが出るんですよ。すごく遠くが見えている選手です。別に近距離での足下のパスが下手なのではないんですよ。
 例えば内田篤人氏がU-19日本代表の指導に行ったときに、成瀬竣平選手(名古屋・当時年齢)らに「もっと遠くを見るように」と言うんですね。反対サイドの一番遠いところをまず見て、そこから現実的に逆算して最後の手段として同サイドのショートパスを選ぶような。そういう選択肢を最初から持っているのが、長倉選手です。そういう内田さんのような人からの指導がなくても、元から視野が広い。それがプラスに出るかマイナスに出るかはまだわかりません。
 これは強化部の人が先に見つけたのか、それともテグさんが前から目をつけていたのかな。

板垣 どちらが先かはわかりませんが、1月21日の新加入選手会見の席では、長倉選手が「『ボールを失わない選手ということを買ってオファーした』という話を聞いて、自分の特徴をもっと伸ばして、サッカー選手としての可能性を広げられると感じたので仙台への移籍を決断しました」と話していましたね。

河治 僕が長倉選手を見た試合では、すごく目についていましたね。岐阜がJ2にいた2019年に、横浜FC戦などを生で見て、その時に結構目についていたんです。一時期にまったくベンチに入っていなかったのが不思議なくらい、実力は間違いない選手なんです。岐阜とは今季に向けて契約を更新していましたし。

板垣 その後に仙台がオファーをして、移籍が決まったそうですね。相当期待をしていることの表れでしょうか。

河治 そう思います。識者も含めて俯瞰的に見ている方でも、仙台の新戦力の中では、余程仙台や岐阜を気にしていない限り、目につかなかった選手だと思います。たまたま僕は知っていたけれども。

その2へ続く

reported by 板垣晴朗

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