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【アカデミー通信】湘南ベルマーレユース・時崎悠監督インタビュー「選手を育て、ベルマーレのトップチームにきちんと残していかなければいけないと強く感じている」(後編)

湘南ベルマーレユース時崎悠監督インタビュー(前編)

●これまで育成年代を指導した経験は?
「コーチとしてベルマーレユースに携わった去年が初めてです。自分の仕事はベルマーレの10年後や未来を外して考えては絶対にいけないと思っているので、結果としては勝ったけど選手は誰も育っていないというチームではいけない。曺さんはユースを強化しながら航(遠藤)や大介(菊池)、将太(古林)といったタレントもしっかり育てて、その彼らがいまトップチームで活躍しているのがすごいところ。自分も同じように選手を育て、ベルマーレのトップにきちんと残していかなければいけないと強く感じている。いまユースがシステムや戦術をトップに合わせているのも、選手たちが将来トップに上がったときにしっかり中に入ってサッカーができるようにと逆算して考えているためです」

●選手の成長とチームの結果を両立させるという考え方はトップチームにも通じていると思いますが、そのために日々どのようなトレーニングや取り組みを行なっていますか?
「いちばん大事にしているのは、今年のチームスローガンに掲げている『攻動力』『考動力』の2つです。いま所属している41人は、ベルマーレのトップチームを目指す選手として、全員トップに上がりたいという夢を追いかけている集団であることは間違いないので、攻動力、すなわち攻守にわたり攻撃的にプレーできる選手でなければいけない。球際や切り替え、プレッシングなど、聞き慣れた言葉だけど実践することが最も難しい、フィジカル的にもメンタル的にもすごくタフなサッカーを当たり前にできる集団になっていこうと話しています。またサッカー選手は自分で考えることがほとんどなので、考えてサッカーをする力はこの育成年代で身に付けておかないとプロになってから要求されてもなかなかできない。たとえば練習で僕がここを見てごらんと言っても、試合で相手がそこを消していたら判断を変えなければいけないので、その意味で考動力、考えて動く力を求めている。球際や切り替え、目の前のものに全力で頑張るといった姿勢はつねに要求しています」

●福島の時は怖い監督とも耳にしたことがありますが、いまはどんな監督ですか?
「選手からすると怖いと思いますよ。僕の練習は走るし、切り替えやプレッシングを厳しく求めるので、それを怠る選手に対するアプローチはもしかしたら怖く映るかもしれないですね。これは何年やってもたぶん変わらないと思います。でも愛情を持ってやっているので、ただ怖いだけでなく、叱れば叱った分、選手をきちんと見ようと思っています。いま言ったほうがいいのか、少し時間を置いたほうがいいのか、叱るタイミングも考えているので、感情的に怒ることはほぼないですね。自分のなかでオンとオフのメリハリをつけて、オフのときにはできるだけ選手と話をしようと心掛けています」

●トップチームとの連携について聞かせてください。
「繋がりというところでは、僕自身がトップチームの練習になるべく加わり、どういうサッカーをしているのかを理解して、ユースの選手にしっかり落とし込むようにしています。そしてユースの選手がトップチームの練習に参加したときに、周りに迷惑をかけないようにプレーするのではなく、彼らが少しでも自分のパフォーマンスを前向きに出せるように、ベルマーレの戦術について頭のなかを整理してあげようと思っている。曺さんとは毎朝毎晩、電話で話すので、ユースの選手の状況や試合のことなどつねに共有するようにしています。だから曺さんはユースの選手の顔と名前は全部知っていると思いますし、試合のメンバーや結果もすべて把握していると思います。また去年までユースの監督だった石川さんが今年からトップに行かれたので、より詳しい話も聞いていると思います」

●トップとユースを行き来するスケジュールは大変では?
「自分は曺さんの影響を受けてここに来ているので、僕にとってはプラスでしかなく、貴重な時間なんですよね。曺さんにどう思われているのか、当初はすごく怖くて自分の正直な感情もあまり出さずに話を聞くだけになっていたんですけど、いまはもう見透かされていると思いますし、気を遣わずに思ったことや考えを話しています」

●時崎監督の指導者としての目標を聞かせてください。
「まだ実力の伴っていない僕がベルマーレの名前を出すのはおこがましいですが、でも今後ベルマーレのサッカーを学び、指導者の勉強を重ねて、やれるという自信をしっかり持てたときには、ライセンスを取って湘南で監督をやってみたいという想いはすごくありますよね。選手をしっかり育てる目を養うためにベルマーレですごく勉強させてもらっているし、勉強させてもらったものを還元しなければいけないと思っているので、いつか恩返しできるように頑張りたいと思っています。また福島をJ2に上げることも達成したい僕のひとつの目標なので、そういう想いも持って日々やっているのは間違いないですね」

●あらためて、5月23日から始まるクラブユース選手権関東2次予選(※詳細)について意気込みを聞かせてください。
「24チームが4ブロックに分かれ、6チーム総当たりで対戦し、各ブロック上位2チーム、計8チームが自動的に全国大会に出場します。加えてグループ3位の4チーム中3チームにも資格が与えられるので、合計11チームが全国に行けることになります。同じグループにプレミアリーグとプリンスリーグのチームも入るので、僕らが全国に行くためにはカテゴリーが上のチームに1勝は絶対しなければいけない。ベルマーレと同じグループには、プレミアの柏レイソルとプリンスの東京ヴェルディ、ジェフユナイテッド市原千葉がいて、この3チームのどこかに勝たない限りは全国に行けないので、強い相手を倒して自分たちの道を切り開いていくという意味で、選手の成長を強く促せる試合になると僕は思っています。そういう試合こそ考動力、選手が試合中に考えてプレーすることが大事。それは練習からずっと取り組んでいることなので、選手たちは自らアクションを起こしてくれると思います。レイソルとヴェルディとの試合はとくに僕自身も気合が入っているし、勝たせてあげたい。すごく楽しみにしています」

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