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【ACL】大邱戦/諦めないこと、緩まないこと(無料)

鹿島がアウェイで0−2から試合をひっくり返したことは、さすがアジア王者だと言うしかない。ACLのアウェイに帯同した記者であれば、アウェイで2点差を最後の最後に逆転することがいかに至難の業か、わかるはずである。Jリーグとはホーム&アウェイの概念が違う。アジアのチームは、ホームとアウェイとでは強さの質が違うのだ。だからこそ、鹿島は凄い。しかもアクシデントでGKがクオン・スンテから曽ケ端準に交代、84分に犬飼智也がレッドカードを食らい、数的不利の中で慶南を逆転した。レオ・シルバや永木亮太、伊藤翔やレアンドロといったレギュラーメンバーを温存した上での快挙。繰り返すが、さすがアジア王者である。

この勝利で証明したのは、鹿島がメンタルの部分でもアジア王者であったということだ。後半、数多くのチャンスをつくられ、オウンゴールで先制を許すというショッキングな状況でも、彼らは決して諦めなかった。かつて韓国のチームに見せつけられていた「絶対にひっくり返す」という信念を全員が胸に抱き、戦いをやめずに継続する。普通なら2点差を追いついたところで安堵し「アウェイだし、勝点1は上等」と緩むところを「いや、勝点3だ」と戦いを継続する。サッカーはもちろん、技術・戦術・肉体がいいバランスで伴っていないと勝利できないが、そのベースにあるのはメンタルだ。しかも、強さと冷静さを合わせ持っていないと、国際試合での勝利は難しい。

広島も、鹿島に続きたい。

ただ、決して簡単ではない。相手の2トップ=エドガルとセシーニャのブラジル人コンビは、「Kリーグの中でも1・2を争う選手」(城福浩監督)だからだ。しかもそこにキム・デウォンという東京五輪世代の若者が勢いを増幅させている。広州恒大戦での1得点1アシストは、彼の質を証明していると言っていい。

実は広島は昨年、彼らとプレシーズンマッチで対戦している。

この試合は点の取り合いになった。広島は夏季キャンプの打ち上げ日であり、肉体的にはかなり疲労した状態ではあったが、それでも前半戦にJリーグ最高の守備を誇ったチームが、ズタズタの状態に。エドガルのスルーパスにゼ・ロベルト(この選手は現在は在籍していない)に走り込まれ、先制失点。青山敏弘の強烈なロングシュートで追いつくが、セシーニョにミドルのお返しを打ち込まれる。後半、柏好文と柴崎晃誠の連係で左サイドを崩したが、ゼ・ロベルトのスルーパスにエドガルが走り込み、決勝点を奪われた。

この経験があることは、二つの意味がある。一つはエドガルとセシーニャ、今季のACLでも力を見せ付けている二人のアタッカーを体感できたこと。吉野恭平はこの試合に出てはいないが、佐々木翔と野上結貴はポジションが違うとはいえ、彼らとの戦いを経験している。先発復帰が濃厚な稲垣祥もそうだ。まぎれもなく、それは貴重な経験である。

一方で、彼らの躍動を見ているが故に、リスペクトしすぎる可能性もある。全ての事柄で言えることは「過ぎたるは及ばざるがごとし」だ。確かにエドガルの身体能力は素晴らしいし、技術もある。セシーニャの攻撃でのクオリティは、アジアでも傑出しているだろう。しかし、この試合ではもう一人の質の高いブラジル人がいたのだが、彼は今はいない。もちろん、トップ下に入るであろうキム・デウォンやボランチの西翼も質は高いが、プレシーズンマッチで見せた圧巻のブラジル人トリオと比較すれば、経験値という部分で若干の難しさがある。それは相手を軽く見ているのではなく、現実なのだ。

だからこそ、しっかりと自分たちのペースで戦いたい。相手を侮ることもリスペクトのし過ぎも毒でしかない。相手も素晴らしいが、自分たちもやれる。そう信じて、まずピッチに立つこと。0−2でリードされても鹿島であることを証明した彼らのようなメンタルがまず、必要だ。

今日の試合ではおそらく、多くのリーグ戦組が登場するだろう。期待していたパトリックは残念ながら出場は難しい。「今、無理をさせてしまうと、リーグ戦にまで影響を及ぼしてしまう」と指揮官は判断。彼の不在は痛いが、我々には渡大生がいる。ドウグラス・ヴィエイラもいる。皆川佑介も牙を研いでいる。彼らを信じて、ピッチに送り出せばいい。

Kリーグでのここ4試合、エドガルはふくらはぎの負傷で欠場していたが、広島戦で復帰の見込み。ボール支配率は2試合とも40%を切りながら、メルボルン・ビクトリー、そして広州恒大と共に3−1で撃破してきた力を、そのまま広島戦にぶつけてくるだろう。脅威であることは間違いないが、広島もまたJリーグで首位にたった力は、G大阪を完全に抑え込んだ力は、本物だ。

「(大邱の大黒柱である)セシーニャは中盤でのプレーも危険ですが、ゴール前でのクオリティも高い。彼に(シュートの)一振りをさせてはいけない。ボールを持てていても、彼らのやり方は引き込んで守備をしてからのカウンター。気を付けないといけないが、攻守の切り替えのところで上回れば、大邱の得意とするカウンターも受けない。そこで奪い返せば、チャンスになる。キーポイントは、そこだと思う」

城福浩監督は、そしてチームはグループリーグを突破することを強く意識している。だからこそ、ホームのサポーターの力が必要だ。雨は午前中であがり、試合の時には心配ないという予報。天候は決して観戦に向いているわけではないが、なんとか都合をつけてスタジアムに足を運んでいただければ幸いである。お得な駆け付け割も実施している。

「グループリーグ突破のためには、勝点3が必要。強固な守備を念頭に置きながら攻撃を積み上げていきたい」(城福浩監督)

チームと共に、大きな勝利を引き寄せるために、ぜひスタジアムへ。

 

(了)

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