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【サンフレッチェ広島レジーナvs日テレ・東京ヴェルディベレーザ】中村伸監督・左山桃子・上野真実・内田好美・木稲瑠那選手コメント(無料)

■中村伸監督「シュートは楽しいもの。ワクワクしてゴール前に入ってほしい」        

 

……前節、試合後の会見の時、静かな怒りを感じました。特に「気持ちをもっと出さないと」という表現は、これまでなかったと思います。

中村●そうですね(苦笑)。ハーフタイムも試合後も、そして今週のトレーニングでも、気持ちのところは言ったんです。全てのシーンで気持ちが欠けていたわけではないけれど、局面の厳しさのところでは気持ちで変わる部分はある。そこで主導権を握りたい。前節も戦っている場面はたくさんあったし、全てがダメだったわけではない。ただ、。試合が始まる前から、どんな相手に対しても(気持ちを)示していかないと、簡単な試合にはならない。そこは彼女たちもしっかりと自覚してほしい。

……なるほど。

中村●後半戦のスタートの時、「レジーナが後半の主役になる」と言っていた。それだけの準備はしてきたし、それだけの力も積み上げていた。試合の入りでミスから失点してしまったことがメンタルで影響してしまったのかもしれないですが、それでも反発する力だったり、もう一度自分たちで流れを引き戻せる選手たちだと思っています。

これまで先制された試合でも、盛り返してチャンスをつくったシーンはありました。ただ、チャンスはつくっても決めきれない。そういう展開は多いです。メンタルも技術的なところも、もう1つ殻を突き抜けたい。今までの自分たちを乗り越えたい。

……居残りトレーニングでも、監督自ら参加して、シュート練習に時間をつかっていました。

中村●最後のところが、大きな課題です。シュートを打つまでの過程も含めて。最後、打つだけの状況をどうつくっていくか。あと、感じるのは、もっとシュートを打つことを楽しんでほしいってことです。

シュートを打つって楽しいはずで、ワクワクしてゴール前に入っていけばいいのにって思います。ワンタッチでシュートを打たないといけないとか、速くシュートを打たないといけないとか、そういう心理的なものを感じました。なので、トレーニングを積むことでそういうことを少し感じてほしいし、冷静なメンタリティーを持ってくれればと思って、数多くやった方がいいと感じています。

ゴールを決めるためにハードワークしているし、ビルドアップやボール奪取もそこに繋がっていますからね。だからこそ、最後のところにもっと、意識をもってほしい。最後のところ、遊び心をもってほしいし、逆をとる楽しさを感じてほしいんです。そこがサッカーの面白さですからね。

……紅白戦でもサイド攻撃から得点が生まれています。やはりレジーナのストロングはサイドだなと認識しました。

中村●横からのボールは、相手も対応しづらいですからね。サイドに特長のある選手はたくさんいるし、サイド攻撃の種類と数は増やしていきたい。そこを相手に見せていたら、違う形も持っていきやすい。サイドで脅威を与えたいですね。

……上野真実選手がインサイドハーフで仙台L戦ではプレーしましたが、彼女への期待は?

中村●ゴールです。彼女に対しては、そこだけ。ゲームをつくるところも守備もやってくれているし、気の利く選手でもありますからね。やっぱり先頭の選手がゴールを決めるのがチームの勢いになる。でも2列目に位置している選手は捕まえづらいですし、そういう選手が得点を決めると幅が広がる。彼女には、常にゴールにこだわってほしいし、期待もしています。

……日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦について。

中村●厳しい試合になると思います。我慢の時間も長くなるかもしれない。でも、目指しているものとすれば、ボールを握って攻撃していく。そのための我慢だし、そのための辛抱です。積み上げてきたものを発揮して、トライしていきたい。

 

■左山桃子選手「どんな状況でも失点は防げる」   

 

……前節の大敗について。

左山●4失点はもちろん、してはいけない。流れを握っていても、そこで失点を重ねてしまうと、自分たちの流れも失ってしまう。仙台L戦はたくさん反省点がある試合です。

……試合開始早々、後ろからのビルドアップでミスが起きて失点。

左山●でも、だからといって、そこから逃げてしまったら、私たちがやってきたサッカーではなくなる。あの失点は、時間帯もまだ早かったし、そこから急ぎ過ぎず、焦らずにやっていこうと思っていました。

……白木星選手の裏への突破は強烈でしたね。

左山●あの場面だけでなく、どんな時でも裏のスペースに抜け出すことを意識していたと思います。(こちらがボールを持っていても)なんならファウルしてもいいという感覚で、彼女は私に対して身体を寄せてきていました。そういう気持ちの強さを感じましたね。失点シーンでもし私がファウルしてでも止めるべきだったのではとも、試合後は感じました。ああいう形で失点してしまう。もっともっと、自分たちのプレーを突き詰めないといけない。ただ、相手との1対1とはいっても、私にはGKもいる。GKと連携しながら、身体を張って守ればいい。どんな状況でも防げないとは思っていないし、防げると思っています。気持ちとしては、そういう感じです。

……週末は日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦です。

左山●仙台L戦のような私たちの裏への走りは、ベレーザ戦ではさらに多くなる。蹴らせてもOKの対応なのか、蹴らせないのか、明確にしてチームとしてやり続ければ、失点することはないと思っています。やるべきことは変わらないし、さらに強くやっていこうとみんなが思ってやっています。いい準備はできています。

 

 

■上野真実選手「自分が点をとって流れを変える」     

 

……前節の大敗について。

上野●前半はベンチで見ていて、早い時間帯で失点してしまった。そこから立て続けに失点してしまったんですけど、自分はとにかく、いつ呼ばれてもいいように準備していた。流れを変えたい一心で後半から出たんですが、なかなかゴールに届かない。何もできませんでしたし、それが本当に悔しい。

……先発から外されてしまいました。

上野●特にその……、何だろう……、(先発から外されてことで)落ち込むというよりは、気持ちを切り替えてやるしかないという気持ちの方が強かったですね。あまり考え過ぎず、チームのために自分のやるべきことをやっていこうと思っていました。

……仙台L戦ではインサイドハーフに入りました。

上野●FWの時には相手を背負うプレーばかりになっていたんですけど、インサイドハーフでは自分で前を向けるので景色も違う。相手との駆け引きでも、自分の持ち味がよく出ることも多かったです。よりチャンスをつくるためにボールに関わるチャンスも増えた。もっともっと(ボールを)引き出してあげたい。

……愛媛の時は?

上野●ずっと2列目でやっていました。

……試合中に考えていたことは?

上野●仙台戦の前半は、ボールがあまり中盤で収まっていないと感じていました。監督からも「ボールを引き出してやれ」と言われていたので、そこは意識しながらピッチに入りました。1番前には谷口がいるので、縦に速い攻撃を考えていましたね。サイドにもスピードのある選手が多いので、そういう選手を活かしてあげたいと思っていました。

……前線の谷口選手とのコンビネーションについて。

上野●2人で攻撃を完結できればいいんですけど、相手もそう簡単にやらせてはくれなかった。もっとシンプルにコンビネーションを構築したり、自分自身でも強引に行く必要性を感じましたね。味方をうまく使いつつ、自分でもボールを運べるようにしたいです。

……日テレ・東京ヴェルディベレーザとの対戦です。

上野●相手はボールを上手く回してくるので、そういう相手にどう守備していくか。トレーニングでもしっかりと共有できています。攻撃では、ボールを奪った後に失う回数が多いので、そういうミスをなくさないと厳しい。

……ベレーザに勝利して、反撃開始といきましょう。

上野●はい。ああいう大敗の後は、チームとして落ち込んでしまうこともある。自分が点をとって、流れを変える。そういう選手になっていきたいです。

 

 

■内田好美選手 「勝利に繋がる得点を」    

 

……前節、先発で出場して感じたことは?

内田●失点の仕方、ゲームの流れを読むことなど、課題がとても多く見つかった試合でした。個人としても、自分の持ち味を出して勝負できた反面、それでチームの勝利のためにどう活かしていけたのか。そこはもう一度、突き詰めたい。

……サイドで起点はできていると思います。

内田●練習試合や練習でも、いい形まではつくれているんです。でも、それがゴールに繋がっていない。そこは自分のクオリティ。何としっかりと合わせて得点に繋げたい。

……具体的にはクロスの精度のところですかね。

内田●はい。クロスにしても、深い位置までえぐってのクロスなのか、アーリーなのかの違いはあるにしても、中の選手としっかりと目を合わせて得点に繋げたい。

……インサイドハーフ・ウイング・サイドバックのトライアングルで、いい形をつくりたいですね。

内田●それは練習でも試合でも意識しているところで、三角形の形ができている状況から、誰が深いところまで潜り込むか。タイミングとかも合わせられたら、サイドを攻略できると思っています。

……カウンターを受けないように、攻撃をやりきることが大切ですね。

内田●攻撃の終わり方と、攻めている時のリスク管理での立ち位置もしっかりと考えたい。ボールを奪われた時にすぐに取り返して2次攻撃ができるようにしたいです。そういう意識がチーム全体に必要だと思います。

……WEリーグ初出場の時と今とは、意識が違いますか?

内田●WEリーグに初めて出た時は、ベンチ外からスタメンだったんですけど、自分のことで精一杯だったと思います、振り返ってみれば。今は自分のことだけを考えていい状況ではないし、ピッチに立ったら絶対に無失点。チームの結果に対して責任をもってやりたい。

……日テレ・東京ヴェルディベレーザは、パスワークが鋭くて、揺さぶってきます。

内田●相手に揺さぶられるというよりも、自分たちが(意図して)動かしてボールをとるイメージ。そういう機会を増やしたい。特徴のある選手が何人もいるので、グループで守備をするのと同時に、個人でもやらせない気持ちで戦いたいです。とにかく、チームとして勝ちたいという気持ちが強いです。

 

 

■木稲瑠那選手「ミスはあった。でも、チャレンジする」     

 

……仙台L戦後、辛い状況の中で記者会見に臨み、しっかりとしたコメントをされていましたね。

木稲●自分のミスでああいうことになって、しっかりと反省しないといけない。次の日テレ・東京ベレーザは一度負けている相手。しっかりと修正して勝ちにいきたいです。

……前節は映像でも確認できたと思います。

木稲●全ての失点が止められた。GK陣でミーティングして、河野直人GKコーチが失点の内容について話をしてくれました。GK全員が止められた失点という認識を持っているので、あの失点をどう防ぐか、そこを改善していきたい。

……GKだけでなくチームとしての守備にも問題があったのでは?

木稲●前半戦にできていたゴール前での守備ができなくなっていた。緩かったと思います。シュートの時のポジションにも入れていなかったし、もっと寄せられたし、足だけで守備にいっていた。キャンプでも積み上げてきたところでもあるので、次のベレーザ戦はチームとしてしっかりと守りたい。

……ベレーザは前節、エースの植木理子選手がハットトリックを決めていました。

木稲●植木選手は常にゴールを狙っている。自分たちがボールを握っていても、どこにいけばボールを奪えるかを常に考えている。ビルドアップのところでまずは失わないこと。奪われたとしても、中に早く守備を戻らせて固めていければと思います。GKとしても、しっかりと準備をしないといけないし、他にもいい選手はいます。とにかく、チーム全体として、相手を潰していきたい。

……仙台L戦でああいうミスはありましたが、ビルドアップにはしっかりとやっていく?

木稲●はい。チャレンジしたいと思います。

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