宇都宮徹壱ウェブマガジン

【無料公開】長友佑都「僕らもいいチームなので勝てる自信はあります」  アジアカップ オマーン戦前日会見(2019年1月12日@アブダビ)

<登壇者>

日本代表 森保一監督&長友佑都選手

森保 グループリーグ突破に向けての第2戦目ですが、まずは一戦一戦、この試合に向けて最善の準備をすること。基本的なことはこれまでと変わりないです。第1戦が終わってからオマーン戦までの間、われわれがやれる準備は最善のことができてきたと思っています。明日、選手には持てる力をどんどん発揮して、前面に出してほしいと思います。

長友 初戦を終えて、この3日間で最善の準備ができたと思います。初戦は苦戦しましたが、チームとしてアジアカップを知るという意味では良かったと思います。それをオマーン戦で活かせるように、チーム一丸となって戦いたいと思います。

──オマーン戦に向けてどんなプレーを考えているか。(オマーンの記者)

長友 今日、オマーンのビデオを見ましたが、カウンターのスピードもあって、すごく危険なチームだと思います。勝つことは難しい。ただ、僕らも本当にいいチームで、選手個々の能力は高いので、勝てる自信はあります。そのためのいい準備をします。

──オマーン戦で勝利すれば決勝トーナメント進出が決まるが、2試合目で決めることの意味についてどう考えるか?

長友 自分としては2試合目で決めても3試合目でも変わりはなくて、決勝トーナメントに行くことが大事。もちろん次の試合で勝って決めることが大事ですが、一戦一戦気を引き締めて、自分らでやれる準備をやって、しっかりプレーして勝ちたいと思います。

<長友選手退出>

──大迫と東口の状況と出場の見通しについて。そして初戦からどの程度、選手を入れ替えるのか?

森保 まず大迫ですが、右臀部の違和感がまた出ています。東口は昨日の練習で腰に痛みが出たということで、練習を回避して早期のチーム合流に向けて治療に充てるということで、メディカル(スタッフ)から報告を受けています。明日の試合に向けては(出場は)難しいと思いますが、順調に回復すれば早い段階でチームに合流できると思っています。

 チームとして、できれば戦力が欠けることがないほうがいいですが、一番痛いのは本人たちだと思いますし、早く回復してチームに合流できることを願っています。また、残った選手とスタッフで、次の一戦を勝ち切るように、どんなアクシデントにも乗り切るようにやっていきたいです。

──大迫が難しいということで、代わりに入るストライカーに何を求めたいか?

森保 最終的に誰が出るかは、メンバー発表の直前まで考えて決めたいと思います。普段からその考え方で決めているので、明日もいつもどおり何がチームにとってベストなのかを考えて、メンバー選考をしたいと思います。

 そしてFWの選手に関しては、間違いなく新たにスタメンに入る選手がいると思います。そこでやってもらいたいことは、まずは得点を入れることと得点に絡むこと。FWとして、攻撃的な選手としての役割を、結果として出してもらいたいと思います。そしてチームは、攻撃だけ、守備だけでなく、チームコンセプトの中での攻撃と守備、すべての貢献をしてもらえればと思います。

──初めてチームに合流した乾や武藤や塩谷は、試合に出してもチームコンセプトに沿ったプレーをしてくれると思うか?

森保 そのとおりだと思っています。乾にしても武藤にしても塩谷にしても、チームとしては初招集ですが、スカウティングに関しては彼らのゲームは見ていますし、実際に3人とも私が監督やコーチとして一緒に試合や大会を戦った経験のある選手たちです。チームにどうフィットするのか、それを踏まえた上で招集しています。ですので、いつ試合に出ても、彼らがフィットして良さを出してくれるとともに、チームに貢献してくれると思っています。

──明日の試合に勝てれば、グループ突破が決まって第3戦に余裕が生まれるが?

森保 3戦目ということを考えるというよりも、明日の試合に勝つために最高の準備をしていくことを、まずやっていきたいと思っています。できれば明日の試合に勝って、突破を決められたらチームにとっていいことですが、そこを目標としつつ3戦目になってもグループ突破をすることが大切だと思っています。選手にも、ここにいる皆さんにも言ってきたとおり、目標はチームとしてありますが、次の試合に向けて一戦一戦最善の準備をすること。まずは明日の試合をものにできるように、良い準備していきたいと思います。

──数日前にチームに合流した塩谷の印象と評価について。(外国人記者)

森保 塩谷は(サンフレッチェ)広島で一緒に仕事をしましたが、非常に身体能力と技術が高い選手です。彼のプレーについてはアルアインでも証明されていますし、去年の12月のクラブワールドカップでも世界の舞台で戦えるというところを見せてくれたと思います。先ほども言いましたように、身体能力に加えて高い技術もあり、基本的に守備の全体のポジションであればどこでもできる選手だと思います。アルアインでも、ボランチもセンターバックもサイドバックもやっていて、柔軟性(高さ)を見せていると思います。守備の強さ(だけでなく)、攻撃力もある選手だと思っています。

──初戦を踏まえて改善すべきところをどう考えるか。

森保 初戦を振り返って、攻守すべてにおいて改善しなければならないですし、コンディションも上げていかなければいけないということは選手にも伝えています。特に戦い方では、相手が守備を固めてカウンターという部分で、まずは攻撃のところでボールを動かしながらチームとして絵(=イメージ)を合わせて、相手のディフェンスラインを突破していくことをさらにやっていくということ。ディフェンスラインの背後に、相手のゴールに向かうチャンスがあれば、そこを逃さないということ。初戦の前半と後半で改善できた部分、選手たちが改善してくれたところを、次の試合ではスタートから使い分けて、出してもらえればと思います。

 守備の部分では、一発のカウンターを狙ってくる部分でのリスク管理というところ。カウンターをゼロに抑えることは難しいと思うので、そうなった時に慌てず冷静に対応できるように、相手の攻撃の芽を摘めるうちに準備をしていければと思います。次の対戦相手のオマーンは、速攻もできれば遅攻でボールを握ることもできるチームだと思います。カウンター対応をしっかりするとともに、相手にボールを動かされるところでも、われわれは我慢して守備することもやっていかないといけない。そこのところも、しっかり準備していきたいと思っています。

──トルクメニスタン戦で苦戦したが、オマーンについてもその可能性あるか。(外国人記者)

森保 はい、簡単な試合はないと思っています。理想はわれわれが主導権を握って、試合に勝つことですが、トルクメニスタン戦にしてもオマーン戦にしても、厳しい戦いになることを覚悟して戦わなければならないと思っています。試合前のゲームプランと実際の試合内容が、われわれの思い通りになればいいのですが、明日の試合でもそう簡単にならないと思います。しっかり気を引き締めて試合に臨まないといけないと思いますし、我慢強くいくことを覚悟する必要がある試合だと思っています。

<この稿、了>

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ