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【無料公開】吉田麻也「アジアのフットボールを世界に発信したい」  アジアカップ カタール戦前日会見(2019年1月31日@アブダビ)

<登壇者>

日本代表 森保一監督&吉田麻也選手

森保 明日の決勝戦、カタール戦は非常に厳しい試合になるかなと思っています。試合もすでに両チーム6試合やっていますし、カタールも非常に力のあるチームです。もうひと踏ん張り、日本ができるように良い準備をして、明日の試合で選手が思い切り力を出し切れるようにしていければと思います。

吉田 監督も言われたとおり、ここまで6試合やってきています。短期間で6試合なので疲れはありますけど、カタールのほうが中2日であるフィジカル的にはタフな状態にあると思います。そこに関して言い訳するつもりはないですし、ベストの状態で決勝戦に臨めるように準備しているところです。

──森保監督に質問。明日優勝すれば、監督と選手の両方でアジアカップを制することになると同時に、日本サッカーが継続的に発展している証明にもなることについて、どう考えるか?

森保 明日の決勝戦、日本代表はチームとして優勝を勝ち取ってトロフィーを掲げたいという気持ちはありますが、個人としてその優勝がどうこうということには関心はないです。明日は優勝して、日本代表を応援してくださる皆さんと喜べるよう、われわれは戦っていきたいと思いますし、最善の準備をしていきたいと思います。

──吉田選手に質問。8年前に優勝した時と比べて、今のチームとの違いをどこに感じるか(外国人記者)

吉田 9年前のワールドカップ以降、多くの選手が欧州にわたってプレーするようになりました。前回の優勝から8年経ってスタメンを見てみても、移籍(が決まった選手)も含めて全員が欧州でプレーするようになったと。そこの精神的な成長が、日本の財産になっているんじゃないかと。イラン戦での前でも、イランのサポーターが多くてアウェー状態になっている中、若い選手が楽しんでプレーしているのを見て、僕自身もそれを心強く感じました。 

──吉田選手に質問。今大会での優勝は、日本代表にとってどのような意味があると思うか?

吉田 以前から皆さんに言い続けていますが、ロシアでのワールドカップ、このアジアカップ、そして次のコパ・アメリカは、日本サッカーにとって非常に大きなターニングポイントというか、大きな意味を成す時期だと思っています。ここで結果を出せるかどうかで、今後の日本サッカーの「スポーツとしての人気」もそうですけど、成長に関わってくると思っています。僕らはその責任を負ってプレーしていると自覚していますし、日本代表としての5度目のアジアカップを獲りたいと個人的にも思っています。

(今の代表は)非常にいいチームだし、いい監督の下、良いグループで戦えてきています。1カ月くらい一緒にいますけれど、もっともっと一緒にプレーしたいと感じられる仲間たちです。このチームで勝つことができれば、世代交代の中で新たな一歩になれるし、次のワールドカップで前回は成し遂げられなかった目標を達成できる一歩になるのではないかと感じています。

──監督に質問。明日のカタールは16得点無失点だが、どう見ているか?(外国人記者)

森保 非常に力のあるチームだと思っています。得点16、失点ゼロでここまで勝ち上がっていることは、われわれも知っています。しかしながら常に相手がどこであろうと、考え方は同じです。相手に敬意を払い、相手のことを知って、われわれが持てる力をカタール戦にもすべて出すという。選手には、持てる力をすべて出して、戦ってもらいたいと思います。

 そして、われわれも勝ち上がってきています。選手たちには、勝ち上がってきた自信、そして1試合1試合チームとしてステップアップしながら、成長しながら7試合目の決勝にたどり着きました。これまでやってきたことを、決勝戦の舞台で思い切り出してほしいなと思います。

──カタールは、ワールドカップ前から同じ監督で、チーム強化を継続している強みがある。彼らに対峙するにあたり、今の日本の強みはどこにあると思うか、具体的に教えてほしい。

森保 試合の中で選手たちが流れを読み取りながら、感じながら意思統一をして、チームで連携・連動しながら試合を進めることができているということは、これまでの試合で全体的に良くなってきていると思います。

 具体的にというのは難しいところがありますが、これまでの6試合の対戦相手との試合の流れだったり、いろいろなスタイルを持った対戦相手だったり。そこで選手たちがボールを握って攻めること、素早く攻めること。守備ではプレッシャーをかけてボールを奪うこと、受け身になったときにはしっかり我慢しながら守備をする部分、そしてまた自分たちの流れに持っていく。

 いろんな対戦相手と試合状況の中で学びながら、チームの力として(戦うことが)できていたと思っています。(明日は)どういう試合の流れになっても、対応力と修正力をもって、集中を切らさず継続力をもってやってくれると思います。

──森保監督に質問。追加招集の塩谷選手が、大会を通じて徐々に重要な選手になっている。彼のUAEでの成長をどう見えているか?

森保 この代表に追加招集でチームに合流してくれましたが、その前にアジアカップのメンバー選考の中でも彼のプレーはスカウティングしていましたし、いつでもこのグループに入ってくるだろうという活躍と結果をアルアインでも出していると思っています。サンフレッチェ広島時代、Jリーグのタイトルを一緒にとった仲間でもありますし、彼がアルアインに渡って国内でも結果を出して、先日のクラブワールドカップでも世界の舞台で戦えることを示していたと思っています。

 彼は追加招集ではありますが、日本代表の貴重な戦力だと思っていますし、彼だけではなく、今ここUAEに来ている選手たちは(全員が)貴重な選手だと思っていますが、もっともっと日本代表に絡める力を持った選手たちがたくさんいることを、われわれスタッフは認識しながらチームを編成して、日本サッカーの成長につなげていきたいと思っています。

──吉田選手に質問。今大会、監督が「継続力」「対応力」をキーワードに挙げているが、それらに加えて「団結力」も重要になっているように感じる。試合に出ていない選手も含めた団結力をどう考えているか?

吉田 どんな仕事をするときも、いいグループであればあるほど、いい結果を出せるのではないかと感じています。それは前回のワールドカップも、8年前のアジアアップもそうですけど、いいグループでいい雰囲気の中で戦える、その中で仕事をできるのは、とても誇らしいことです。

 もちろんいい雰囲気だけで結果は出ないけれど、日本代表としての誇りや責任を背負って、厳しいところは厳しくやって、そこは監督を含めてオン・オフの切り替えはやっているのかなと。イラン戦のあともみんなで外食しましたし、いい雰囲気がチーム内で漂っているんじゃないかと個人的には感じています。

──UAEとカタールのゲームでは、カタールを邪魔する行為が見られた。明日のゲームは心理的なプレッシャーはかかると思うが、明日の大一番でそのようなことをなくすにはどうすればいいと思うか?(外国人監督)

吉田 (英語で)まずAFCがペナルティーなりサスペンドなりでコントロールすべきことだと思います。日本対イランの最後にも似たような状況がありましたが、僕たちではどうすることもできませんでした。アジアでのジャッジについても、ヨーロッパや日本との違いはあるので、そこは自分たちが心理面でコントロールすることも、試合で勝つためには重要だと思います。今大会、僕たちは6試合を戦ってきて、心理面でもアジャストできていたと思います。

 もしもこの大会で僕らが愚かしいことをしたら、TVを通じて世界中に知れ渡ることになってしまいます。大事なのはアジアのフットボールを発信していくこと。今大会は「#BringingAsiaTogether」というハッシュタグがありますが、明日の決勝はすべてのアジアの国々にとって、アジアの良いフットボールを発信する重要な試合になると思います。僕たちは明日、カタールに対してフェアプレーで臨みます。

 イラン戦の後、何人かの選手がホテルのエレベーターでイランの選手と出くわしたとき、向こうから謝罪の言葉があったそうです。それを聞いて、僕はスポーツマンシップとフェアプレーを感じました。明日も両チームが100%のフェアプレーをして、素晴らしいゲームをすることで、アジアのフットボールというものを日本だけではなく世界に向けて発信していきたいと思います。

(会場から拍手)

<この稿、了>

決勝後の森保監督の会見はスポーツナビに掲載予定です。

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