再現性の低いサッカーに未来はないのか?風間グランパスとポステコ・マリノスで分かれた明暗(J論)

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宇都宮徹壱ウェブマガジン「ただ今準備中!」11月前半戦!(編集部・森衿子)


 映画『インビクタス/負けざる者たち』の公開から10年。ラグビーワールドカップ日本大会決勝戦で、スプリングボクス(ラグビー南アフリカ代表の愛称)が史上最多タイとなる3度目の優勝を飾りました。

「決勝戦後は『感動をありがとう』のような陳腐なコメントが溢れるんだろうなぁ」と試合前から辟易していた、いわゆる“ニワカ”の私でしたが、そんな杞憂を吹き飛ばすが如く、南アフリカ“黒人初”の主将シヤ・コリシ選手が試合後に素晴らしいコメントを残してくれました。

「祖国は多くの課題に直面している。それぞれ異なるバックグラウンドを持つ人たち、異なる人種からなるチームがゴール目指し、ひとつになれた」

「国民がひとつになって応援する南アフリカを見たのは初めて」

「タウンシップ(アパルトヘイト時代に制定された黒人居住区で、今も貧困層が生活)で暮らす人たち、違法なバーやクラブで飲んでいる人たち、ホームレスの人たち、全ての地域に暮らす人たち、応援ありがとう」

 このインタビューの背景を追うだけで一冊の本が出来そうです。『インビクタス/負けざる者たち』でのネルソン・マンデラは「我が運命を決めるのは我なり、我が魂を制するのは我なり」という言葉を繰り返しました。南アフリカの人々のみならず、今、苦境に立たされている世界中の多くの人たちに、コリシ選手の心動かされるメッセージが届きますように。

 さて、長らくラグビーワールドカップを追いかけていた宇都宮も、再び「戦線復帰」いたします。国内サッカーがクライマックスに突入する中、11月8日からいよいよ地域CLが開幕。宇都宮の取材を毎年楽しみにしてくださっている方も多いと思います。そこでお待たせ! WM11月前半の予告です。

 11月第1週は、3会場で行われる地域CL1次ラウンドのうち、金沢で行われるAグループの模様を、写真と共にその日にお届け。FC刈谷、福井ユナイテッドFC、FC徳島、そして沖縄SVがしのぎを削るこのグループ。果たして、Jヴィレッジで開催される決勝ラウンドにたどり着くのは、どのチームなのでしょうか? なお、この週は金・土・日にレポートを掲載するため、木曜日はお休みをいただきます。あらかじめご了承ください。

 そして第2週は、日本中が盛り上がったラグビー・ワールドカップを総括。豊富なラグビー取材経験をお持ちで、ラグビーに関する著作も多いノンフィクション作家の松瀬学さんにご登場いただき、今大会の総括とレガシーについて大いに語っていただきました。なお松瀬さんは、12月のWMイベントにもメインゲストとしてお招きする予定です。特別ゲストも豪華ですので、イベント情報解禁日を楽しみにお待ち下さい。

 ところで先日、西日本新聞の気になる記事を見かけました。タイトルは「切断障害者のアンプティサッカー、10年の進化と壁(下) 諦めない、応援団長の熱き提案」。WM読者の皆様にアンプティサッカーは説明不要ですね。記事中のインタビューで、サポーターによるこんな発言がありました。

 アンプティ日本代表の選手たちに八咫烏(やたがらす)のエンブレムを付けてプレーしてもらいたいんです。メキシコW杯ではサッカーのA代表と同じユニホームを着ていた国がいくつもあって、それがめちゃくちゃかっこいいんですよ。それだけでその国でのアンプティの位置づけが分かる。

 でも日本は違う。(アンプティも加わっている)日本障がい者サッカー連盟は、日本サッカー協会(JFA)に加盟しているはずなのに違う。大人の事情も理解できるけど、そこはなんとか調整してほしい。だって、その方がかっこいいから。

「それだけでその国でのアンプティの位置づけが分かる」という言葉にショックを受けました。日本は来年のパラリンピック開催国。大会競技ではありませんが、アンプティサッカー日本代表選手がA代表と同じ八咫烏のエンブレムを付けられない理由は何なのでしょうか。ラグビーワールドカップでも感じましたが、「日本代表」として果たす役割と効果の大きさを考えると、同じサッカーファミリーの私たちにもまだまだできることがあると思います。

 それでは11月前半のWMもどうぞよろしくお願いいたします!

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