【無料掲載】2017天皇杯2回戦・グルージャ盛岡戦【ミハイロ・ペトロヴィッチ監督】【監督コメント】

◯ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
昨日も会見でコメントした通り、非常に難しいゲームになりました。盛岡はしっかりとしたパスサッカーをするチームで、やるべきことがはっきりしているチームでした。そのチームとの対戦は予想した通り、難しいゲームになりました。カップ戦は常にサプライズの結果が起こる大会だと思います。今日の結果は私はまだ知りませんが、おそらく多くの試合の中には、格上のチームが負けるサプライズの結果が起こっているのではないかと予想します。

チームとして、いいものが出せた部分もありましたし、そうでなかった部分もありました。ただ、天皇杯を一つ勝ち上がれたことは前向きに捉えたいと思います。ここ最近の公式戦では、自分たちの思うような結果を出せない状況が続いていますが、今日、一つ勝利できたことは前向きに捉えたいですし、今後のリーグ戦で再び連勝していくためにはチーム全員でハードワークして、トレーニングしていくしかないと思います。

Q 盛岡のパスサッカーに対応しきれなくて難しかったのか、それとも違う理由があって難しかったのか?
今日のゲームで言えば、普段あまり出場していない選手たちが公式戦を戦う緊張感があったと思います。そういう中での戦いでは、疲労感も早く出てくるものです。そうした緊張感の中で普段のプレーをすることは簡単ではないと思います。

Q 先発メンバーを総入れ替えしたが、前半をどのように評価する?
我々のチームは次の展開を早く予測して、全員が同じイメージを共有しながらプレーしなければいけないサッカーです。頭が疲れていたり、頭の回転が遅かったり、次の展開を予測できないと、自分たちの展開が作れないのが浦和のサッカーです。磐田戦もそうだったと思います。肉体的な疲れだけでなく、頭の疲れもあるのかなと思いますけども、チームとしてそのあたりがうまくいっていない部分が前半にも出たのかなと思います。

一つボールがあって、受け手があるだけのサッカーではありません。ボールがあって、受け手があって、さらにその先の受け手があって、さらに受け手がある、その連続性で我々の攻撃は進んでいきます。次の展開をその場面の状況から予測して動き出さなければ、イメージしながら選択肢を持たなければ、遅れてしまいます。そういったものが見えたのが前半だったと思います。選手たちが次の展開を予測しながら早く動くことができていない、あるいは判断が遅いと思います。後半はそのあたりが少しベターになった部分もありましたが、チーム全体として改善していかなければいけないと思います。

ここまでシーズンが進んだ中で、短期間で多くの試合を戦ってきました。チーム全体として、肉体的にも、精神的にも、疲労を感じるここ最近ですが、それはACLやリーグ戦を並行して戦っていく中でそういったものが出てきてしまうのは十分に理解できます。ただ、そういう中で、今後チームとしてもう一つ建て直して、今後のリーグ戦の中でベターな結果を出していけるかどうかです。次の2週間、3週間は我々にとって厳しいゲームが続いていきます。試合をいい結果で乗り切って行くために、もう一度全員が高い意識を持って取り組んでいく必要があると思います。我々にはその可能性は十分にあると思います。リーグ戦では勝利できていない中で上位との差が少し開きましたが、まだまだ追いつけないポイント差ではないと思います。今後の戦いの中で盛り返せるだけのものは出していけると思っています。

天皇杯は今日勝ち上がりましたし、ACLも勝ち上がっています。リーグ戦では1試合少ない状況で首位と8ポイント差ですが、決して追いつけないポイント差ではありません。ルヴァンカップも今後始まっていく中で、我々が参加している大会では全てまだ上に行く可能性を残しています。今は厳しいチーム状態ですが、決して悪い方向に進んでいるとは思っていません。今後の戦いの中で、いかに今ある難しい状況を乗り切っていけるかどうか、ここは一つ踏ん張らなければいけないと思います。それを乗り越えるために、チームとして全力を尽くしたいと思います。

今日のゲームで、チームに所属するほとんどの選手をみなさんが見ることができたと思います。今日、試合に出た選手も含めて、今シーズン最後までしっかりと乗り切りたいと思います。ただ、今日のゲームに出た選手たちには、もっといいものを出してほしい思いもあります。今後簡単ではない試合が続いていく中で、それは必要なことだと感じています。

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