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【トピックス】ジュニアユース村山がU-15サッカー選手権出場決定

モンテディオ山形ジュニアユース村山が高円宮杯JFA第33回全日本U-15サッカー選手権大会 東北大会プレーオフに出場し、全国大会出場権を獲得した。

東北からの全国大会出場枠は3枠ある。1枠はこの年代の東北最高峰となるみちのくトップリーグで優勝した青森山田中学校が獲得。残り2枠は2つ山があるトーナメント形式で争われ、それぞれの山で優勝したチームが獲得できるレギュレーションだ。
みちのくトップリーグで2位のジュニアユース村山はこのプレーオフに第1シードで参加。塩釜FCとSHOSHI FCを撃破して決勝戦まで勝ち進んでいた。

11月13日に宮城県石巻市にある石巻フットボールセンターで行われた決勝戦ではOGASA FCと対戦した。
ジュニアユース村山は自分たちでビルドアップしてボールを運びながら積極的に前線にボールを送り込むと、前半5分にスコアを動かす。
右サイドをワンツーで突破した後のクロスボールをファーサイドで11番今野聡一朗が拾うと、カットインで相手を振り切って右足でゴールを決めた。

守備的に戦いながらロングボールを入れてくるOGASA FCに対してセカンドボールを回収しながら落ち着いて攻めるジュニアユース村山。11分に17番今野勇夢、20分に9番鑓水壮真とボックス内でシュートが続いた。


後半に入って向かい風になったジュニアユース村山は、ロングボールで押し込まれると、ロングスローのこぼれ球を押し込まれて失点、同点に追いつかれた。

しかし、「まだ時間があるぞと明るい声を掛け合いました」というキャプテンの10番半澤光琉を中心に、選手同士で声を出しながら落ち着いて主導権を握り返す。

シュートを打ちながらも堅い守りに阻まれていたが、延長戦も見えてきた後半アディショナルタイム1分、ゴール中央のこぼれ球に走り込んだ今野聡一朗が左足でゴールネットを揺らす劇的な展開で勝ち越しに成功。
そのまま2-1で逃げ切って東北第2代表として全国大会出場を決めた。

現在、モンテディオ山形アカデミーは、一貫指導のもとでボールを握って攻める選手育成に取り組んでいる。ジュニアユース村山もそのチームの一つで、アカデミー世代から攻撃的なスタイルを公式戦でも発揮できているのが印象的だ。

センターバックの4番槇洸世と5番上野隆之介は守備だけでなく足元の技術もあり、前にもボールを供給できる。ボランチの半澤光琉もゲームメイクだけでなくサイドチェンジで局面を打開できるキックが魅力で、どの選手も技術だけでなく落ち着いてプレーできている。

一方で前線には2ゴールを決めたアタッカー今野聡一朗だけでなく、活動量の多い今野勇夢と鑓水壮真のツートップも何度もゴールを脅かしていて多彩。まだまだ粗さもあるが、将来が楽しみな選手も多い世代だ。

「中盤から良い配球があるおかげで前線の選手が目立っていると思います。前線に我が強い選手が揃っているんですけど、その我の強さとチームとしての強さが上手く噛み合っています」と2ゴールの今野聡一朗はチームメイトの頼もしさを語っていた。

攻守で安定したバックラインと、勢いを持って仕掛けられるタレントが揃う攻撃陣はバランスが良く、どの選手もしっかり走れているのも魅力的なチームだ。

トーナメント形式で一発勝負となる全国大会は1回戦が12月11日13:30から。群馬県の前橋フットボールセンターで関東第5代表のSCH FCと対戦する。

キャプテンの半澤光琉は「東北の地域はレベルが低いと全国では思われているかもしれないですが、東北でも強いぞ、戦えるぞというところを僕らのチームが証明したい」と全国大会での躍進を誓っていた。

ジュニアユース村山の全国大会出場は2017年以来となる。攻撃的なサッカーを掲げながらの全国に挑むジュニアユース村山の活躍に期待したい。

文・写真 嶋守生

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