「ノンフィクションの筆圧」安田浩一ウェブマガジン

【明日】安田浩一出演情報(2016/9/10)朝日カルチャーセンター 新宿教室 『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』出版記念 「沖縄の新聞が伝える日米安保」

『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』出版記念 「沖縄の新聞が伝える日米安保」

2016年9月10日(土)15:30〜17:00 朝日カルチャーセンター新宿教室
講師:安田浩一 受講料(税込):会員3,024円 一般3,672円
お申し込み等、詳細はこちら

国土のわずか0.6%の面積しか持たない沖縄に、在日米軍専用施設の約7割が置かれています。普天間基地の移設をめぐっては国と沖縄県が対立し、解決への糸口は見つかっていません。米軍関係者による事件も相次ぐなか、県民の間では政府への不信感も高まっています。
こうした状況を、メディアはどう伝えてきたのでしょうか。また、全国紙と地元紙の報道にはどのような違いがあるのでしょうか。ときに「偏向報道」だと指摘されることもある地元紙。その記者たちを取材してきた中で見えてきた沖縄の現状、メディアのあり方などを語ります。(講師・記)

斎藤美奈子氏(文芸評論家)による書評が朝日新聞に掲載されました。
(書評)『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』 安田浩一〈著〉

『沖縄の新聞はほんとうに「偏向」しているのか』好評発売中!

ネットや書籍で批判されることが多い沖縄の新聞報道。
しかし、沖縄の新聞が伝える情報は、本当に「偏向」しているのか。

実際に現場で働く沖縄タイムス、琉球新報の記者は、
そうした批判にどう答えるのか。
大宅賞受賞のジャーナリストが、
沖縄の新聞が生まれた歴史的背景、その報道姿勢を探る。

【目次】
●プロローグ 新聞記者としての「軸足」

●第1章 沖縄に向けられる差別の視線
・百田発言に潜む〝嫌沖〟の心理
・偏見を増幅させる「言葉と空気」
・「失言・暴言のレベルではない」
・まかり通る〝命の二重基準〟
・新報・タイムス「共同抗議声明」
・〝不均衡を正す〟ための言論
・権力にすり寄る記事こそ「偏向」

●第2章 捨て石にされ、主権を奪われ続ける島
・沖縄にとって忘れられない事件
・「生活者視線」を貫く理由
・地域の代弁者として動かされている
・「大声で叫ぶしかない」
・市民に向けられる暴力
・1年生記者の壊れた眼鏡
・生き続けるための「反基地」
・神話としての「沖縄経済=基地依存」
・基地労働者が抱える「矛盾」と「苦痛」
・東京で感じる温度差

●第3章 沖縄と地元紙がたどった軌跡
・新聞が伝えた戦争、背負うべき責任
・焦土と化したなかで生まれた新聞
・戦争との〝決別〟が起点となった論調
・民主主義と日本国憲法を武器に

●第4章 ないがしろにされる自己決定権
・国連人権理事会での翁長演説
・日本全体に問われる〝当事者意識〟
・沖縄に基地を置く〝真犯人〟とは
・ジュネーブ取材で見せた二つの顔
・「ジャンヌ・ダルク」と呼ばれる新世代保守

●第5章 「キチタン」記者と権力との攻防
・「安保でしか沖縄を語れないのか」
・「公平」「両論併記」というトリック
・本土から移転してきた米軍基地
・琉球新報〝オフレコ破り〟の内幕

●第6章 地元保守による新報・タイムス批判
・2紙批判の街宣を繰り返す男
・悲痛なまでのメディア信仰
・第三の新聞「沖縄時報」の興亡
・「基地反対派による暴行事件」の謎
・異端のローカル紙「八重山日報」

●第7章 歴史の視座から見えてくる沖縄問題
・琉球処分と変わらない差別の構造
・社会から排除される側の視点で

●エピローグ 地方紙の果たすべき役割

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