「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「嘔吐の症状があって、38度の発熱で、夜に点滴を打った」(天野)・「皆さんにもサヨウナラと言いたい。アリガトウゴザイマシタ」(モンバエルツ) [天皇杯決勝後コメント]

 

【試合を終えて】

エリク モンバエルツ 監督

「最初に、セレッソ大阪を称えたいと思います。このカップ戦を優勝できるのは1チームですし、彼らはルヴァンカップも優勝し、リーグ戦でも良い成績を残しました。試合に関しては、良いスタートを切れたと思います。最初の15分はしっかりボールをコントロールし、素晴らしいゴールを決めることができました。その後は、今シーズン何度かあったことですが、得点した後は相手にボールをコントロールさせすぎました。それによって失点したわけではありませんが、自分たちがコントロールできませんでした。その後に同点に追いつかれてしまい、ゲームは拮抗した展開になって延長に入りました。そこで我々のミスもあって、セレッソに2点目を与えてしまいました。我々にはチャンスもあったが決め切れず、セレッソには運もあったと思うが、運もサッカーです。セレッソの良い守備を崩すだけの良い攻撃ができませんでした。連動性やパス回しのスピードが足りず、それとボールを失う回数も多過ぎました」

 

――前半に山中選手がおそらく負傷で交代しましたが、あの交代がなければ違う手を打つことができたのではないか?

「たしかにそうですね。あそこでの山中の交代は予想していないことでした。そして試合の最後は選手たちに疲労がありましたし、ウーゴ・ヴィエイラは今週に入ってからけがをしていた。山中は準決勝でけがをしていたし、天野純も少し体調不良だった。それを言い訳にするつもりはありませんが、山中のけががなければ違う手を打てたかもしれません」

 

――2018シーズンで現役を退く意向の中澤は、どんな存在か?

「プロとしてのモデルになる選手で、彼に出会えたことが幸運でした。彼がいた3年間で一度も練習を休んだことがなく、3年間すべてのリーグ戦にフル出場しています。特別な存在です。あの年齢で私の要求に応えようと成長いている。彼はあと1年と言っているようですが、私はもっとできると思います。ここまでボンバー(中澤)がマリノスに与えてきた影響に、心からブラボーと言いたいです」

 

――今日が最後の指揮になりましたが、監督ご自身がこのチームに残せたものはなんでしょうか?

「この3年間はあるプレーモデルを持って、それをチームに落とし込むつもりでやってきました。この3年目である程度形になってきました。それが来年以降、もっと形になると思います。そして多くの若手選手が成長しました。それが重要なことです。試合を勝つために良いプレーをするという姿勢を残せたのではないかと思う。今の方向性を続けてほしいと思います。そして、この機会をお借りして、サポーターについても話したい。マリノスのサポーターは特別な存在でした。これからも私の心に残る素晴らしいサポーターでした。サポーターはきっとマリノスが見せたパフォーマンスに誇りを持ってくれると思いますし、ピッチで選手が見せる姿勢にサポーターが喜び、誇りを持ってくれることが大事だと思います。この機会に、皆さんにもサヨウナラと言いたいです。この3年間、親切に受け入れてくれたこと、メディアの方々と良い関係を築けたことに感謝したい。アリガトウゴザイマシタ」

 

MF 8 中町 公祐

「ホームで最後に対戦した時よりも感触は良かった。その試合で勝てないところにマリノスとしての課題があると思うことにする。相手のメンバーが違うこともあるけど、押し込まれる場面は少なかった。ショートカウンターが決まるシーンもあったし、悪い内容ではなかった。失点のところのミスは突き詰めていかないといけない。ただ、それよりも2点目が取れたんじゃないか。そこで仕留めることに注力するというか、そういう感覚でやらないといつまでたっても優勝には届かない。今年は経験値が低いチームになって、そういう方向に舵を切った。この経験を次に生かさないと、今シーズンもこの準決勝も意味がなくなる」

 

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GK 21 飯倉 大樹

「人生は簡単じゃない。人生と同じでサッカーは簡単にはいかないと痛感した。チームとしてのクオリティーはセレッソのほうが上だったと思う。でも自分はこういう一発勝負のシチュエーションに強いと思っていたので、負けてしまった悔しさがある。すぐに切り替えるのが難しいのは、このメンバーで決勝までやってきて、このメンバーで戦うのは最後になるから。だから試合が終わってからすぐに立てなかった」

 

DF 23 下平 匠

「今日も珍しくいい仕事をしたのでいけるかなと思ったけど、難しい展開になってしまった。2失点目は自分の背後から走ってきているのが分かって、(飯倉)大樹くんが出たのも分かったので一瞬だけ足を止めてしまった。その一瞬がなければ先にボールに触れていたかもしれない。あとはどうしても後半途中に押し込まれる時間帯があって、そこを耐えられないと難しい展開になる。ラスト10分を耐えるのと後半途中を耐えるのは話が違うし、そういう展開になってしまうことも問題。タイトルを獲るには、そのあたりを改善しなければいけない」

MF 14 天野 純

「昨日から胃腸炎になってしまった。前日の練習が終わってから嘔吐の症状があって、38度の発熱で、夜に点滴を打った。今日は微熱になっていたけど、食事ができなかったので力が出なかった。でもそういうところも含めて戦いなので、来年に生かさないといけない。今年は下馬評が低い中でリーグ戦5位、天皇杯準決勝とタイトルまであと少しに迫ることができた。新しくなった自分たちに期待して、来年こそタイトルを獲りたい」

 

FW 7 ウーゴ ヴィエイラ

「チャンスはあった。特にGKが弾いたヘディングシュートは惜しかった。勝つために1分でも長く出場したかった。勝って終わりたかったので悔しい気持ちでいっぱい。けがに関しては、痛みはまったくなかった」

 

DF 2 パク ジョンス

「お互いけが人がいる状況での試合だったけど、最終的に勝つことができなかった。冷静に見ると相手のほうが一枚上だったと思う。来年のことに関してはまだ何も決まっていない」

 

DF 27 松原 健

「失点場面は相手が来ていたのでとにかく蹴り出すしかなかった。それが相手の足元に入ってしまった。リーグ戦もそうだったけど、重要な試合を取りこぼしている。何かが足りないということ。今シーズンは大一番で勝負弱かった」

 

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