「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「クラブとして最善を尽くしてくれた結果。マリノスと横浜と横須賀がしっかりタッグを組んで、観客動員が伸びたりすればポジティブな出来事になる」(飯倉) [練習施設の拡大・拡充について]

 

 

 

昨日25日、マリノスはトレーニング施設を、横浜市の「新横浜公園内」で拡充することに加えて、新たに横須賀市の「JR久里浜駅周辺」にも拡大することを発表した。マリノスは2016年にみなとみらいのマリノスタウンから新横浜に拠点を移し、以降トップチームの選手たちは新横浜公園内の施設を使用している。

現在は、主に日産フィールド小机と球技場の2ヵ所でトレーニングを行っている。今回、新たに第1運動広場をマリノスの負担によって整備する。具体的には土のグラウンドを天然芝と人工芝のピッチにする。

 

 

それと並行して、横須賀市のJR久里浜駅西口にある『くりはまみんなの公園』を中心とするエリアにフルピッチ2面とハーフピッチ1面を作る。さらに1,000人程度の観客を収容できるスタンドやトレーニングジム等を完備したクラブハウスを設置。現時点で着工時期などは発表されていないが、年単位での工事・事業になるのは確実。クラブとしては1日でも早い完成を目指し、尽力していく。

今回の横浜市、横須賀市におけるトレーニング施設の拡大・拡充に関し、選手たちは石垣島キャンプ中に中村勝則取締役から直接説明を受けていた。明日や明後日、急に現状の何かが変わる話ではないが、クラブのシンボルであるトップチームの選手はもちろん当事者で、今回の発表に何を思ったのだろうか。

 

 

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選手会長として会社とチームの橋渡し役を担ってきた中町公祐は「自分は会社の人たちが四苦八苦している様子も見てきた。それが一つの形になったのは本当に良かった」と安堵の表情を見せた。新横浜移転をきっかけに、会社のオフィスとトップチームの活動場所が分かれた。以降、それぞれの立場でトレーニング施設の充実を目指し、その実現が見えてきた。

育成組織からマリノスに所属している飯倉大樹は「クラブとして最善を尽くしてくれた結果だと思う」と最初に感謝を口にした一方で、運用面について「自分たちが何をやっていくかが大事」と課題を挙げた。マリノスとして、所属選手として、何をしていくべきなのか。「マリノスと横浜と横須賀がしっかりタッグを組んで、結果として観客動員が伸びたりすればポジティブな出来事になる」と青写真も語ってくれた。

今回、マリノスはピッチ外における最大の課題について一つの方向性を示し、発表した。これはゴールではなくスタートだ。クラブが発展していくために描かれた道筋を未来への足跡とするために、これからもさまざまな分野での努力が欠かせないことは言うまでもない。

 

 

GK 21 飯倉 大樹

「クラブとして最善を尽くしてくれた結果だと思う。久里浜に新しい施設ができるということよりも、そこで自分たちが何をやっていくかが大事。マリノスと横浜と横須賀がしっかりタッグを組んで、結果として観客動員が伸びたりすればポジティブな出来事になる。自分たちが何をしていくかで意味合いは大きく異なる。いろいろなことがプラスになるように過ごしていかなければいけない」

 

MF 8 中町 公祐

「選手がより練習に集中できる環境が整うのは良いこと。2年前にみなとみらいから新横浜に拠点を移してから、自分は選手会長として会社の人たちが四苦八苦している様子も見てきた。それが一つの形になったのは本当に良かったけど、これから始まりになる。選手という立場でも足元を見つめ直すきっかけになると思う」

 

MF 5 喜田 拓也

「よりサッカーに集中できる環境になるということで、クラブとして最善を尽くしてくれているので、それに対して何か言うことはできない。会社とのコミュニケーションは取れていたと思うし、選手の立場から意見や要望を言わせてもらうこともあった。それによって決まったことで、これから選手として何ができるか。会社も選手も全力を尽くして、チームがどう変化していくか。これがポジティブに作用するように努力していきたい」

 

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