「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】「明日は我が身」か“鹿島型クラブ”セレッソ大阪の凋落/Jリーグ第33節セレッソ大阪戦(2014.12.01)

「良いチームだね」
「そうやろ」
昨季のカシマスタジアムでの試合後、新井場徹と雑談したことが、まるで夢だったのではないかと思われた。第33節C大阪対鹿島。チームとしての体を成していないC大阪は、いまの鹿島の敵ではなかった。

最初の15分は人数をかけて攻めてきたが、それをしっかり受け止めて跳ね返すと相手に攻め手はなかった。端的に言えばボールを奪う術がない。永井龍が良いチェイシングを見せても後ろの選手が付いてくるわけでもなく、そのほとんどが徒労に終わる。ボールへのアプローチは全て単発。チーム全体が連動して動く場面は皆無。ボランチにいるのは攻撃を得意とする長谷川アーリアジャスールと扇原貴宏。サイドハーフの杉本健勇と楠神順平もボールを奪える選手ではない。柴崎岳と小笠原満男が難なく前を向くようになると、C大阪はズルズルラインを下げるしかなかった。
そうした相手に前半できっちり先制点を奪い、後半にも2点、3点と追加点。1失点は余計だったが再び相手を突き放す4点目をあげるなど、試合展開としては理想的。前節の川崎Fも内部に問題を抱えているチームだったが、そうした相手に当たり前のように勝てるようになった。

(残り 770文字/全文: 1267文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ