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Fリーグ第21節 バルドラール浦安対湘南ベルマーレ 大乱戦は浦安に軍配

26歳のバースデーに2得点と躍動した深津。チームの中心、そして日本代表への飛躍も期待される逸材だ。

 

 

前週から始まった第3クール、大田区セントラルでの2節を終えて、2012シーズンのリーグ戦もいよいよ終盤へ突入した。土曜日に唯一行われたのは、ともにセントラルの2試合で白星のなかった6位バルドラール浦安と9位湘南ベルマーレの一戦である。何としても勝ち点3を挙げたい両者の試合は、本当に多くのゴールが飛び交う「乱打戦」となった。12月1日の浦安対名古屋オーシャンズ戦(3対6)のレポートで「乱打戦」という言葉を使ったが、この試合こそそうだった。

 

先行許すもたたみかけ

この日の午後、浦安市総合体育館の最寄駅である舞浜を通る京葉線が強風の影響でしばらく運転を見合わせていた。両チーム、試合関係者の会場入りにも影響があり、キックオフを遅らせることも検討されたが、無事に運転は再開され、予定どおり17時開始となった。その余波は観戦に訪れたサポーターにも及び、観客動員は前回のホームゲームから700名近い減少となる935名、試合開始後に「電車が遅れていま着きました」と急いで入場するファンの姿も散見された。

浦安のスターターは前節からセットが変更となり藤原潤、小宮山友祐、中島孝、稲葉洸太郎、川股要佑の5人が並ぶ。試合開始から5分、左サイドのFKをボラがトゥーキックで直接たたき込み、湘南が先制点を挙げた。一方の浦安はその直後、岩本昌樹のパスを右サイドのスペースへ走り込んだ深津孝祐が角度のないところから決めて、すぐさま同点に追いつく。深津はこの日が26歳の誕生日、自らを祝うゴールは、取られた直後に取り返した価値ある得点となった。振り出しになってからは試合が落ち着き、10分には浦安がタイムアウトをコールする。11分には稲葉洸太郎がキレ味抜群のドリブル突破を披露。中央から3人を交わしてエリア手前で右足を振り抜くと、見事にネットへ突き刺した。稲葉はこの逆転弾でリーグ戦5試合連続得点となり、ワールドカップ明けはすばらしい動きでチームをけん引している。12分には稲葉のパスをポストで受けた川股が反転シュートを決めると、14分には深津のロングパスを田中智基が決めて、浦安が4対1とリードを広げた。16分には渡井博之がドリブルでゴール前へ進入すると、クリアボールを拾った杉尾浩平が押し込んで浦安がまたも追加点を挙げた。湘南は前半終了間際にパワープレーを選択するも、これは決まらず。短い時間帯でたたみかけた浦安が4点のアドバンテージで前半を折り返す。

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