“戦術伝道師”木暮賢一郎インタビュー_2「クアトロは3対2をつくりやすいが、逆に深さが出ない。でも結局はシステムじゃなくて選手がいい選択をできるかどうかだと思います」(2013/10/8)
選手の対応力をつけるには「いろんな要素の入ったインテグラルトレーニングが大事」と語る木暮賢一郎FリーグU23選抜監督。
グレの戦術論はクアトロのメリット、デメリット、そしてピヴォを使った3-1との違いに及んだ。しかし、監督としてシステムありきの考え方には立たないという。あくまで相手ディフェンスへの対応力が大事だという考え方だ。そして、話はそのためのトレーニングにまで進むのだった。
まとめ◆デジタルピヴォ! 山下
将来の日本代表監督就任のために
Pivo! Fリーグのチームから監督就任のオファーが来てるんじゃない?
木暮 全然ないですよ。全くです。
Pivo! 意欲はある?
木暮 監督経験も数か月ですし、試合数も神戸フェスタで3試合、準加盟リーグで2試合、アリーナカップで2試合で7試合(9月23日現在)。練習も、神戸フェスタの前に3日間、準加盟の前には1日ずつ、北海道との試合はアップを少し長くして練習した程度なんで、全体で10セッションもできてないですね。ビデオミーティングは毎回やっていますけど、その程度の練習と試合経験しかないんでね。もちろん、一日一日練習ができて、試合ができて、修正するというサイクルを1年やって初めて監督としての勝負というか。サッカーみたいにオリンピックやアジア選手権があって、そこで優勝とかという目標があれば、それは結果こそが求められると思うんですが、今のU23は目標とするタイトルがある訳でもないので。選手は勝ちたいとか、試合に飢えていますし、僕も監督としてのいいスタートの切り方はできたと思います。
Pivo! 最終目標として日本代表監督就任というのがある以上、厳しいリーグ戦で監督を経験したい?
木暮 そうですね。選抜チームを率いる手腕とリーグの手腕は、どちらもできれば最高の監督だと思いますけど、違うと思いますし、リーグを戦う監督でも、優勝させないといけないチームを優勝させるのが得意な監督と、若いチームを率いて育てながらプレーオフに行くとか、降格争いをしているチームを途中から率いて残留させるとか、それは本当にレベルが高くなって、チームの格差が広がれば監督しての求められる役割も違うと思うんですね。もちろん、どれもできる監督が優秀だとは思うんですが、若手を育てるチームの監督に求めることと、例えばインテルビューとかバルセロナというチームの監督はプレッシャーや質の高い選手との接し方などはイコールではない。監督の哲学として、それを変えないのもスタイルだと思うんですよね。例えばピヴォ当てが好きな監督でも、ピヴォがいないチームを率いるときのオプションはピヴォを獲るか、いない中でどう戦うかで。それでもピヴォ当てを続けるのか、いないならいないで別のことをするのかは、いい悪いじゃなくて、出てくると思うんで。いろんなチームの監督を経験できたり、一日一日の練習ができるのは監督のレベルを上げることでも大事だと思います。
フウガの岡山はポテンシャルがある
Pivo! 今の北海道選抜と東京都選抜の試合で印象に残っている選手は?
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