「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【コメント】栃木SC 長期離脱を複数回経験した岡崎建哉から坂田良太へ渾身エール。「辛いこともあるけど、いいこともたくさんある。そういうことを良太には伝えたつもり」

岡崎建哉が自身の経験からケガとの向き合い方を語った。

 

ケガをしてよかった、と思える日が必ずくる

 

岡崎建哉は2015年に前十字靭帯断裂という大ケガを負って1年余の長期離脱を余儀なくされている。昨季の最終盤には眼窩低骨折という重傷を負い、今季がスタートしてから出遅れるように復帰した。先日、複数の靭帯断裂という大ケガを負った坂田良太は今リハビリに励んでいるが、岡崎は、その心中を誰よりも理解している。

「良太のほうが治療期間は長いですけど、わかります。僕も前十字靭帯をやったときは復帰まで8カ月、9カ月かかったので。去年、顔面をやってしまったときは5カ月かかりました。手術が終わって退院して、リハビリが始まったときは、やってやるぞ、という気持ちが溢れているんです。やるしかないんで。でも、いざリハビリが始まってしばらく経つと同じことの繰り返しで、しかも室内でそれをずっと繰り返していると、正直苦しいと思うタイミングがたくさんあるんです。ただ、今こうして復帰して改めて思うことですが、ケガをしてよかったなと。もちろんケガはしないことに越したことはないんですけど、長期で離脱すると自分で自分のことを考える時間ができるんです。サッカーに対する考え方も姿勢も変わります。正直、僕は昔はちゃらんぽらんなところもあったんです。でも、それを一切なくさないともうダメだと思い、努力できるようになったのは、大きなケガがあったから。ケガがなければ今の僕はありません。辛いこともあるけど、でもいいこともたくさんある。そういうことを良太には伝えたつもりです。大ケガをした人にしかわからないことはあると思っています。良太は今はリハビリで苦しいと思うし、そのすべての痛みを感じることはできない。僕には良太に頑張ってほしいとしか言えない。でも、常に良太のことを思うことはできるので、大ケガを負ったことがある人間として、ずっと思い続けてあげたいと思っています」

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