【無料掲載】2017AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節・上海上港戦[ミハイロ・ペトロヴィッチ][監督コメント]

○ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
今日は両チームが本当に素晴らしいプレーをして五分に渡り合い、チャンスを多くクリエイトした、素晴らしいゲームであったと思います。後半に入って運動量が落ちてきて、相手に押し込まれるような展開が増えてしまいました。その中で2回ほど相手にPKを与えてしまったシーンがありましたが、最後は我々はリードを守り切るような形で試合を終えました。

試合を通して分かったことは、日本での12年目のシーズンで練習試合やAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を通して中国のチームと多く対戦してきましたが、上海上港というチームは戦術的に、これまでに見てきたチームの中で最もオーガナイズされているチームです。中国人のプレーヤーたちをしっかりと指導し、規律や戦術を守らせて戦うというのは、私がこれまで見てきた中では非常に難しいと思っていました。

しかし、中国人の選手も規律、戦術を守りながら、質の高いプレーをしてきていました。その中でオスカル選手やウズベキスタンの代表選手、エウケソン選手、フッキ選手もプレーをしていればそうですし、規律を守り、戦術をしっかりと理解しながらプレーしています。その意味では、本当に素晴らしいチームだと思います。

我々は相手に2回PKを与え、それを相手が2回とも外してくたので、我々に幸運があった勝利だったと見られると思います。これまでサッカーに長く携わってきた中で言えることは、幸運は引き寄せるものだということです。自動的に上から落ちてくるものではありません。

アウェーでの上海上港とのゲームでは、特に1失点目は非常に不運な形で決められましたし、2失点目も我々のミスからですが、非常に不運な失点をしました。今日は逆に相手に2回PKを与えてしまった中で、1本は我々の選手が止めて、もう1本は相手が外してくれました。そうした運もありましたけど、それは選手たちが試合を通してがんばったからこそ引き寄せたものだと思っています。

このグループステージ、突破をほぼ手中に収められたと言ってもいいと思いますが、今後我々がリーグとACLを戦っていく上で非常に重要な勝利だったと言っていいでしょう。素晴らしいプレーを見せている両チームがノックアウトステージでもう一度戦うことを、私は望んでいます。非常に魅力的で、攻撃的なサッカーを展開する両チームが上位に勝ち上がり、もう一度対戦することを願っています。

Q 後半、苦しい中で柏木選手をボランチに下げ、その後に遠藤選手をボランチに上げたが、交代はどのように考えていたか?
本来であれば、あそこのポジションは違う選手を起用するべきだったかなと思います。いろいろなチーム事情の中で今日はそうしませんでしたが、中盤のオスカル選手を抑えたいという意図もある中でああいった交代をしました。今日はああいう形で中盤を途中で変更しながら、何とか相手のキーとなる選手を抑えようというふうにしました。それが意図です。

Q フッキ選手がケガで出場できないという情報を分かっていたか? また、彼が出場できないことで何か調整をしたのか?
昨日の記者会見でも話しましたが、私は今日、フッキ選手がプレーすると思っていました。もしケガをしているような状況であれば、わざわざチームと一緒に日本には来ないのではないかと思っていましたし、彼は日本でもプレーしていたことのある選手ですので、このスタジアムで日本の方々に自分のプレーを見せたいという思いがあったのではないかと思っています。試合の直前、相手のスタメンを見るまで、私は彼が出場すると思っていました。

Q オスカル選手が1試合で2回PKを外したことについては?
我々とっては幸運であったと思っています。もちろん、彼のような素晴らしいプレーヤーであっても、そういうことが起こるのがサッカーなのかなと思います。これまでも、世界では偉大な選手たちがPKを外したシーンがありました。それが起こるのもサッカーです。我々サイドとしては、彼のような選手が1試合で2回もPKを外してくれるというのは本当に幸運でした。それしか言いようがありません。

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