「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「去年の練習よりも激しさがある」(三門) 「練習やキャンプの雰囲気を考えてF・マリノスにした」(仲川) [宮崎キャンプ2日目] 藤井雅彦 -2,456文字-

 

宮崎キャンプ2日目から新人3選手も合流し、これで所属する全30選手が宮崎入りした。大卒ルーキーの仲川輝人は右ひざのリハビリで別メニュー調整となったが、中島賢星と田口潤人はさっそくフルメニューをこなした。また、前日に左足首を痛めた佐藤優平は無事に復帰し、矢島卓郎と飯倉大樹も部分合流ながら全体練習に参加して復調ぶりをうかがわせた。そうなると誤算はラフィーニャただ一人となるが、こちらはまだ復帰の目処が立っていない。

二部練習が行われたこの日は、ビルドアップからの攻撃の組み立てを入念に確認。特に午後は「組み立てからボールをつないで、間にくさびを入れて裏を狙うトレーニングを行った」とエリク・モンバエルツ監督。11人が[4-2-3-1]のフォーメーションに並び、パス交換しながら前線にパスを入れるタイミングを図る。それと同時に全体がスピードアップし、相手の背後を狙ってフィニッシュに持ち込む。相手がいないシャドートレーニングで、これはかなり一般的な類である。

気になったのは、その後に行ったフォーメーショントレーニングである。ここではそれぞれのチームを攻守に分けた分業制となったが、両チームの仲間であるフリーマン(攻撃だけに参加する)に指名されたのはキャプテンの中村俊輔だった。両チームの人数が同数ならそういった配置も理解できるが、実際は片側のチームが一人多いアンバランスな状況で、中村はあえてフリーマンを務めていた。

この人選が意味することとは…。沖縄キャンプ中も両足首痛でトレーニングを制限していただけに、負傷を考慮し可能性はある。ただ、昨日と午前中はフルメニューを消化しており、動きは悪くない。少なからず能力を考慮しての人選だろうが、最後まで中村がフリーマンを務めて誰かとチェンジすることはなかった。一人だけ異なる色のビブスを勅用すると、とても目立つ。それが選手たちに“特別”な意識を植え付けなければいいのだが。視覚から得られる情報は、ときに恐ろしい諸刃にもなる。

 

410732e6929a040dd4c6454865ef7753

(残り 1569文字/全文: 2411文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ