赤鯱新報

【名古屋vs柏】レビュー:ワンチャンスをものにした名古屋が3試合ぶりの勝点3獲得。我慢の展開を想定内とするメンタルの強さが光った。

■2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ第16節
6月20日(土)名古屋 1-0 柏(16:05KICK OFF/豊田ス/15,848人)
得点者:75′ ノヴァコヴィッチ(名古屋)
※公式記録・西野監督の記者会見コメント(名古屋公式)
試合ハイライト(スカパー!公式)
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絵に描いたように典型的な、ポゼッションを打ち倒すカウンターの図だった。堅守速攻の名古屋がリーグ屈指のポゼッションチームである柏を想定内の展開で破った一戦は、我慢の時間が長かった分だけ痛快さが増す、さながら“逆転劇”のような試合となった。

名古屋の見せ場は得点シーン以外では数えるほどしかない試合だった。キックオフから10分ほどは前線からのアグレッシブな守備を展開した名古屋だったが、柏の巧みなボールポゼッションの前に運動量がかさみ、徐々に“防衛線”が後退。ボールを奪う位置が後退したことで、攻めに転じた際に後方からの押し上げが不足する事態を招くと防戦が加速した。立ち上がりこそトップ下の矢田旭が縦パスのレシーバーとなって起点をつくり、彼からの展開でノヴァコヴィッチや永井謙佑、小屋松知哉といった前線が走るという流れができていたが、後方支援がなければそれも孤立。矢田や右サイドの小屋松などはそれでもボールキープし仲間の上がりを待つなど奮闘したが、柏の分厚い攻めへの専守防衛が勝り、囲まれてはボールロストという場面が相次いだ。

見た目にはズルズルと自陣に押し込まれてしまった展開。しかし名古屋の選手たちは落ち着いてもいた。

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