赤鯱新報

【赤鯱短信】ゴールへの最短距離を算出する、佐藤寿人の恐るべき“意識”。

開幕2戦を終えてチームは3得点を挙げたが、その中にいまだ背番号11のゴールはない。決定機におけるスタンドの盛り上がり方を見るに、佐藤寿人のゴールを待ち望む観客、サポーターの何と多いことか。永井龍は「シーズンの1点目を決めるのが、どのFWにとっても難しい」と語ったが、開幕戦で3つの決定機のうち一つバーに当て、2戦目でもゴール前の混戦から巧みにシュートを打つもカバーに入っていたDFに阻まれた佐藤は、移籍後初得点の“産みの苦しみ”に悩んでいるといった状態なのかもしれない。

しかし、トレーニングを見ている限りでは佐藤の状態はすこぶる良い。それはプレー中の身体の使い方を見ていても感じる部分だ。以前から感じていたことなのだが、佐藤はどんな態勢でも普通のプレーができる特徴がある。余裕のある時に良いプレーをするのは当然のことで、しかし試合では相手とのコンタクトやパスのズレで態勢が崩れることなど日常茶飯事だ。そこでどんな時でも良い体勢を保てるように身体をコントロールするのも対策の一つだが、広島時代の佐藤を見ていて思ったのは、崩れた態勢でもまともなパスやシュートを蹴られるようにしているのでは、ということだった。

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