赤鯱新報

【名古屋vsG大阪】レビュー:45分で決まった勝負。やってはいけない大敗の再現から、得られるものは果たしてあったか。

■YBCルヴァンカップ 第3節
4月4日(水)名古屋 1-4 G大阪(19:03KICK OFF/パロ瑞穂/10,122人)
得点者:5’長沢駿(G大阪)16′ 長沢駿(G大阪)29′ 長沢駿(G大阪)41′ 長沢駿(G大阪)89′ 青木亮太(名古屋)
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「また浦和戦のような試合になってしまった…」

押谷祐樹の言葉を借りるまでもなく、誰もがそう思ったに違いない負け方である。浦和戦ほどではないものの、リーグ戦主力メンバーを温存した名古屋は、フルメンバーのG大阪に前半の早い段階で勝負をつけられた。45分で4点を奪われ、試合終了間際に1点を返すところまで同じである。しかも観客数は前回を上回る、水曜ナイトゲームでは大健闘の10122人。帰り際に聞いた「いくら何でもこんな試合はもうしてほしくないわ」というご婦人の言葉は、チームが犯したこの日最大の失態を、端的に表すものだった。

負傷者と体調不良者が続出している危機的なチーム状況のなか、指揮官が下した決断は完全なターンオーバーではなく、”1.5軍”のような編成での勝利追求だった。DFラインは藤井陽也を除いてスタメン組のメンバーが並び、中盤、前線にも秋山陽介、青木亮太らが起用され、玉田圭司が負傷から復帰。GK武田洋平の実力は言うまでもなく、ワシントン、押谷祐樹と出場機会に飢える中堅どころもピッチに送り込まれた。深堀隼平、児玉駿斗はベンチスタートで、大垣勇樹はベンチ外と、戦前に期待された若手には出番が与えられず、それゆえにこの戦いがルヴァンの前2戦とはまた違う趣を持っていたことは必至。戦力の底上げに対する比重が大きかったカップ戦も、負けてばかりでは実入りも少ない。

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