赤鯱新報

【赤鯱短信】背番号11と10の内なる思い。“クライマックス2”へ向けた準備は既に始まっている。

J2町田の試合が何とも気になる昨今だが、名古屋は残る2試合を2勝すれば自力で残留である。目の前の一戦にすべてを懸け、集中力と注意力と気迫と気持ちを込めて勝ちに行くことが、今の彼にできる唯一にして最大の“人事”だ。尽くして待つ天命に力を及ぼすことはできないのだから、当たり前と言えば当たり前で、それゆえにチームの面々は次の戦いへ向けて今は英気を養う。今日と明日のオフを終え、再開されるトレーニングの内容がいつも通りでも何かが変わっていても、名古屋が勝つため、勝つためだけの準備を始めたことには違いない。

しかし試合は監督やスタッフの思い通りには運ばないことの方が多く、どこまで行ってもゲームは選手のものだ。「やるのは選手」とは常套句だが、残留争いのキワにいる今ここにおいてはなおさらにその要素が占める割合は大きくなってくる。自分たちの戦力と置かれた状況を正確に把握し、刻一刻と変わる変化するピッチ上で最適解を探し求める。その作業の重要性は増す一方で、しかしわかっていてもなかなか上手く表現できないものでもある。それでも、やらなければならない。

佐藤寿人は現在の状況を「シンプルだ」と捉える。今季はいまだ無得点で、リーグ後半戦はわずかに11分の出場時間に留まっているキャプテンは、自身については「あまり多くを望めない(笑)」と冗談を飛ばしつつ、冷静に現状を分析。「もちろん6ポイント取れば残留で、でもマックスで6ポイントの中でどれだけ積み上げられるか。負けだと順位は変わらない」と、勝点の上積みをキーポイントに挙げ、清水戦を引き合いに名古屋の悪癖について警鐘を鳴らした。

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