赤鯱新報

【2018シーズン全選手レビュー】玉田圭司:あまりに寂しい別れ際。しかし真の“ファンタジスタ”の足跡はまだまだ続く。

28 FW 玉田圭司
リーグ戦24試合1479分出場3得点
カップ戦3試合239試合出場

あの大騒動のことは殊更に触れるまい。言えるのは玉田圭司という選手がいかに偉大で、いかに愛され、いかに影響力を持った“スペシャル・ワン”だったかを、我々は改めて思い知ったということだ。だから今の彼にはただただ感謝すればいい。名古屋を愛し、名古屋のために身を削り闘ってくれて、ありがとうと。

今季のパフォーマンスは不死鳥のごとく鮮やかで強力なものだった。コンディショニングとしても良好なシーズンインを決めたにも関わらず、3月に右ひざを負傷し戦線離脱。ジョー、シャビエル、青木亮太の3トップが固定され、インサイドハーフは新加入の長谷川アーリアジャスールや和泉竜司らがファーストチョイスとなり、サブ組でのトレーニングが続く中でのリハビリはさしもの大ベテランと言えども穏やかではいられなかったはずだ。4月には全体練習に復帰したが、リハビリとの往復も続き、試合はベンチ外になることがもっぱら。本調子を取り戻すのは5月になってからで、その頃のチームはといえば最低ラインでの横ばい状態が続いていた。0-3の完敗を喫した長崎戦の試合後、選手のほとんどが取材ゾーンをうなだれながら立ち去る中、毅然とした態度でチームに苦言を呈した玉田の顔はよく覚えている。良いも悪いも全て自分の言葉で発言する勇気と責任感を、彼は常に持ってサッカーという仕事に向き合っていた。

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