【2019シーズン全選手レビュー】長谷川アーリアジャスール:自分に厳しく、チームのために。無欲で貪欲なバイプレーヤーは、泥臭く輝いた。
9 MF 長谷川アーリアジャスール
リーグ戦30試合1654分出場3得点
カップ戦7試合505分出場3得点
リーグ30試合で1654分出場という数字が示すように、不動のレギュラーというわけではなかった。スタメンは21度を数えたが、フル出場は6回のみ。しかし18試合で1314分の出場だった昨季を思えば、チームへの貢献度が段違いに上がっていることは一目瞭然だ。シーズンを通して主力の座を維持し続け、名古屋が健やかなる時も病める時もともに歩んできた長谷川アーリアジャスールは、昨季の悔しさをきっちりとパフォーマンスに還元してくれたわけである。
とは言っても、今季のプレーは本来あるいはこれまでの彼のイメージとは異なるものではあった。主戦場は最前線で、背番号通りのFWやトップ下的なポジションがアーリアの新たな役割になった。しかもプレースタイルは元々の攻撃性能を生かしたセカンドトップではなく、フォアチェックを始めとした前線でのデイフェンスタスクに精を出すハードワーカーである。「前半で交代するくらいの勢いでいくし、その後に出てくる選手は質を落とすどころか活性化もしてくれるから」。序盤戦の快進撃の裏には、執拗なまでに相手を追いかけ回し、チームを助ける背番号9の献身があったことを忘れてはいけない。今季の途中交代の多さは身を粉にして走り続けたことの証明であり、彼にとってそれは勲章のようなものでもあったと思う。
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