赤鯱新報

【赤鯱短信】再開初戦から“90分間仕掛け続ける男”に。静かに、しかしほとばしる前田直輝の情熱。

実に4ヵ月もの中断期間を振り返り、前田直輝は「家事が一番大変でしたね」と真顔でおどけた。通常の形でサッカーができない状況も確かに辛かったが、まずは家族の一人として“ステイホーム”の過ごし方を問われたのが、思わぬ試練だったらしい。たっぷりと走り込んで身体を鍛え、戦術を詰め、自身はFW挑戦にも意欲的だった今季の流れも突然遮断され、ようやく目前に迫ったリーグ戦のリスタート。前田に限らず、どれだけの思いで試合前の準備を始めたかは想像もつかない感情である。

チームもその気持ちを汲んでか、今週の準備を相応の熱量を伴わせて始めている。29日の練習はまず40分ほどのミーティングを行ない、「矢印は自分たちだぞ、あと6日だぞ、今が変えるところだぞ、というターニングポイントだった」(前田)という内容で選手たちの心にクサビを打ち込んでいる。トレーニングは1時間半ほど行われ、全体で約2時間半の長尺に。フィッカデンティ監督の気合も少なからず感じられる週の入りに、前田も「スイッチは入れ直せた」と充実の表情を見せた。

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