赤鯱新報

【名古屋vsJDT】レビュー:想像以上の苦戦も勝ちきるのが名古屋の強さ。全力疾走の5連勝でグループ首位突破も決定。

■AFCチャンピオンズリーグ グループステージ MD5
7月4日(日)名古屋 2-1 JDT(23:00KICK OFF/ラジャマンガラ)
得点者:4’マテウス(名古屋)28’阿部浩之(名古屋)42’ラマダン サイフッラー(JDT)
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AFCチャンピオンズリーグの底力を見た気がした。1点差勝利に普段の名古屋の堅固さは印象も薄く、どうにかしのいで勝点3をもぎ取ったという方がやはりしっくりくる。フィッカデンティ監督は選手たちの過酷なタイ遠征の苦労を慮ったが、もちろんグループステージ5連勝で首位通過決定という結果は驚異的に安定した成績であり、中2日での連戦を力強く勝ちきり続けたその雄姿は称えられて然るべき。ただこの90分間の試合内容を切り取れば、5試合で最も苦しんだ試合だったということにはなる。

最高の出だしから始まった、思わぬ苦戦だった。ジョホールは主力として前4戦を支え続けた選手たちの姿が少なく、GK含めて大会初出場の選手数名を含むターンオーバーしたチーム構成だったことも、その意外さを余計に感じさせたところかもしれない。開始2分で得たPKはまさにその初出場メンバーの一人であり、マテウスのスピードを初見で見誤った対応がいきなりのビハインドの原因にもなった。名古屋は稲垣祥を含む中盤より前のメンバーを入れ替えていたが、こちらはローテーションというよりも計画的な選手の入れ替えという感覚が強い。スタメンの顔触れは違えど4連勝の勢いと流れをそのままピッチに持ち込んだチームと、連敗の流れを断ち切るようにフレッシュな顔ぶれに切り替えたチームの、迷いの多寡がもろに出たような先制の場面だった。

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