バスケットボール・クラッチ

システム、デジタルマーケティング担当 飯嶋陽介「ファンの方々と選手を結び付けられるようなサービスを」インタビュー

宇都宮ブレックス システム、デジタルマーケティング 飯嶋陽介さん

 

スタッフさんのお仕事紹介! Vol.10

SNSでの情報発信に加え、WEBページの制作やデジタルマーケティングなどを担当しているのが飯嶋陽介さん。システムやデジタルマーケティングは、なかなか表に出ない仕事ですが、さまざまなデジタルツールを活用してファンとの接点を作ったり、営業ツールに活かしていることが分かります。本文でも触れていますが、Bリーグの中でも公式アプリを出しているチームはまだまだ少ないようです。こうした点でもブレックスの姿勢が伝わりますね。(文・藤井洋子)

 

―システム、デジタルマーケティングのご担当とのことですが、ホーム戦の時はメディア席でお仕事をされていますね。試合中はどんなことをしているのですか。

SNS発信のサポートをしています。広報は試合の中継のような内容を発信しているのですが、私はエンタメ側の発信をしています。例えば、ハーフタイム中のイベントの当選者を投稿したり、次のホームゲームのPRをしたりしています。

 

—ハーフタイムには決まって次のホーム戦のPRがされているので、いつも感心していました。やはり、狙ってあのタイミングで発信していたのですね。

ハーフタイムに入ると皆さん一斉にスマホを触ると思うので、見てもらいやすいようにそのタイミングで告知の投稿をしています。試合が終わった後には、WEBページにゲームレポートを出しています。

 

—数シーズン前からは、試合後の記者会見や囲み取材時の選手のコメントもSNSにアップしていますね。あれも作業的にはすごく大変ではないですか。

私はプロではないので聞いたことを文字にするだけですけど、確かに地道な作業だなと思いました。さすがに1人では無理なので3人で分担して作業をしているのですが、それでも大変なので、自動文字起こしができるソフトをいろいろと試しているものの、なかなか難しいですね。

 

—私もそこが最大の悩みです。文字起こしは驚くほど時間が掛かるので、何とかしたいと思っていろいろなソフトを試したのですが、きちんと変換されずに返って二度手間になるので使わなくなりました。おそらく日常会話でしたらそれほど問題ないのかもしれないですが、バスケットの専門用語や、略して話すことが多いので難しいのでしょうね。

きっと政治家の演説のような内容、話し方だったら大丈夫だと思います。バスケットであれば、「ピックアンドロール」という単語だけでも変換は厳しいですよね。そういった単語一つとっても、訳の分からない言葉に変換されてしまうので、聞き返しているうちに最初から自分でやった方が早かったな、となります。

 

—理解者がいてうれしいです(笑)。そのほか、どのような仕事をしているのですか。

主な業務はWEBページの制作です。WEBページの公開に合わせて記事をSNSで投稿したり、ブレックスの公式アプリについて、開発者とのやり取りや実際に運用したりもしています。

 

—もともとWEB系の仕事をしていたのですか。

WEBについては、10年以上前にほんの少しやっていた程度でした。大学を卒業してから14年程はIT畑にいて、B to B(企業向け)のシステム開発(プログラム)などをやっていて、ブレックスに入る前は、サッカーのゲームアプリを作っていました。

 

—そこからブレックスに転職したきっかけは何だったのですか。

小山市出身ということもあって、いずれは栃木に戻ろうかなという思いを持っていました。

2018年の秋頃にブレックスの求人が出ていたのですが、そこに記載されていた「求める人材像」や「職種」の内容が、今まで自分がやってきたことにすごくマッチしていて、ほぼ出来るか、やったことがある内容でした。いいタイミングだと思い、応募しました。

 

チーム創設時からのファン

—ブレックスの求人を観たということは、入社前からブレックスの情報はチェックしていたのですか。

チーム創設時からずっと観ていました。ユースチームの荒井尚光コーチは小学校からの知り合いです。隣の学校で、ライバル関係でした。なのでブレックスは、“地元のバスケチーム”というだけでなく、自分の友人がそのメンバーということもあって、ずっと試合を観ていたのです。

JBL2時代の東京での試合も観ていましたし、JBL2で優勝した試合ももちろん観ていました。当時は、まさか自分が社員になるとは思いもしないので、ファンとして試合を楽しんでいましたね。

 

—実際に社員としてブレックスの社内に入ってみて、率直にどんなことを感じましたか。

思っていた以上に泥臭い面、地道な面がありました。ITの面から見ると、やり方しだいでもう少し効率良くできることもありそうだなということも感じました。

 

—これまでの業務で、特に大変だった点はどんなところでしたか。

昨シーズンの足利でのプレシーズンゲームは、2日間とも広報の小野(順一)さんが不在だったこともあり、普段は小野さんが担当している試合の中継ツイートなども私が担当することになりました。

シーズン中の試合であればリーグが撮影している映像を編集して使えるのですがそれができないため、自分のスマホで撮った映像にコメントを付けてツイートしたのですが、撮影しつつコメントを考えていると試合を観ることができなくて、いつの間にか点数が動いていたりして、全てが中途半端になってしまいました。

これは、なかなかしんどいな、と思いましたね(笑)。

 

—そのほかにも、試合中は広報の渡辺真生さんがコートエンドで、スマホで撮影していますが、あの映像はまた別の用途で使われているのですか。

コートエンドから撮影しているのは、Instagramでアップする用の映像です。撮った映像に、その場で一言添えて即アップしているので、あの仕事もすごいですよね。あの位置であれだけボールを追いかけるのは、すごく難しいことだと思います。自分もやってみて分かったことですが、とても大変でした。

 

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