石井紘人のFootball Referee Journal

【無料記事/コラム:審判批評ルール解説vol.17】W杯 日本代表×タイ戦で注意すべき新ルールとモフセン・トーキー主審  

本日、日本時間2115分キックオフとなるFIFAワールドカップ2018ロシア大会アジア最終予選第二戦の日本代表×タイ戦。なぜかアリレザ・ファガニ主審が割り当てられたという報道が流れたが、AFC公式サイトにはアポイントを受けたのはイランのモフセン・トーキー主審と記載されている。そのトーキー主審の特徴は、前回のコラムで記した通り(参考記事:W杯アジア最終予選日本代表×タイ モフセン・トーキー主審とは?)で、PKが起こる可能性はかなり高い。

もし、日本がPKをとられてしまった場合、GK今年61日から改正されたLaws of the gameされた新ルールを意識しなければいけない。

PK時、ゴールキーパー(GK)はキッカーがボールをけるまでは両ゴールポスト間のゴールライン上にいなければならない。つまり、ゴールライン上を横に動いてキッカーにプレッシャーをかけることは可能だが、前に出てキッカーとの距離を縮めてはいけないとされてきた。実際に、2008年に行われたFUJI XEROX SUPER CUPでは、曽ケ端準がキック前に飛び出したために、ストップしたキックがやり直しになっている。トーキー主審も、厳しく見極める可能性がある。

そんな【ボールがけられる前にゴールキーパーがゴールラインから離れる】に関し、新ルールでは、さらに厳しい罰則が加えられた。

 

ペナルティーキックにおいて、ボールがけられる前にゴールキーパーがゴールラインから離れるなどの違反し得点にならなかった場合、ゴールキーパーは警告される。

 

つまり、GKがせっかくPKをストップしても、キッカーが蹴る前に1.5歩のように分かりやすく前に出てしまった場合、PKが蹴り直しになり、さらにGKには警告が与えられる。

この【ゴールラインから離れる】だが、「片足だけでもゴールラインに残っていればOK」と審判員たちは教えてくれる。

日本代表のGKは、一枚警告を貰っている場合、PK時にはゴールラインから離れて前に出ないように注意してほしい。

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