『ジャーナリストは事実に対する現状や意義、展望を報道する専門家』だと定義付けられているが、Newsweek誌は「日本において重視されるのはタイピング記事だ」と指摘する。
つまり、サッカー界では選手のコメントである。だが、それだけならば、選手のSNSがあれば充分だ。ジャーナリストが存在する必要はない。
FootBallRefereeJournalは一線を画す。審判を批判・擁護するコメントだけをそのまま掲載するのではなく、取材対象者にこちらの意見も質問という形でぶつけ、現状や意義、展望を語り、オピニオンを加えていく。そして、今度は読者との議論を行う。
というのも、元々、一ファンだった私は友人とよくスタジアムで試合を観戦していた。友人はゴール裏に行く程“熱狂的なサポーター”だったが、飲みながらフラットに試合を観たい私を気遣い、皆、メインスタンドを手配してくれた。そんなある日の試合。「リードしているチームのスローインが遅いのに主審の注意がない。基準も曖昧」に感じ、試合後はブーイングの嵐に。嫌な気分で帰宅すると、たまたま試合の再放送がやっていたので、もう一度試合を観てみた。そこにいたのは、完璧な審判チームだった。
にもかかわらず、審判は試合後ブーイングを浴びせられた?この2004年の経験から審判を追いかけてきたが、我々やチーム関係者がいうほど、少なくとも日本の審判は試合を壊してはいない。
むしろ我々は、結果に影響していないミス一つでストレスを感じてしまっている。ということは、審判に対する理解を深めるだけで、もっと楽しく試合を観られるようになるということでもある。
審判について、【取材先で議論し、今度はそれを読者と議論する】のがFBRJのポリシーです。
紙媒体はもちろん、ネットメディアでも、なかなか審判について掘り下げたレポートを見かけることはないと思います。
たいていは選手のコメントを元に、記者が構成しているだけ。サッカー競技規則は語られず、プレーの本質が見えてこない。
印象論だけの批判に意味はあるのでしょうか?
大切なのは議論をして相互理解を深め、成長させていくことです。そのためには厳しく批判もします。
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更新頻度はおよそ週5回。公開されるコンテンツは次のとおりです。
<月に二回>
レフェリーブリーフィングや独自取材によるコラムやレポート、Jリーグ担当審判員取材記を更新
※過去記事ご参考
・日刊スポーツの「これでいいのか?鹿島西の問いかけに審判側対応なし」を実際にハーフタイムには何があったか取材してみた
・石井紘人コラム【Jリーグ史上二度目の人違い退場、本院認めても審判団は認めずの真実】
・レフェリーブリーフィング後、読者の疑問を審判側に直接取材
<火曜日から金曜日>
審判批評 読者からコメントのあった試合や判定のテレビチェック、タイムリーなコンテンツを更新
※過去記事ご参考
・2014J1昇格プレーオフ決勝ジェフ千葉×山形戦
・読者からのコメント:61分のジェフ千葉近藤のクリアが名古屋グランパス田口の腕に当たったシーンはハンドリングを適用すべきか?
<土曜日から日曜日>
Jリーグの現地取材レポート
※過去記事ご参考
・川崎フロンターレ優勝後、ピッチを出る家本政明主審と抱き合った理由を中村憲剛に訊いてみた
・【Jリーグ紀行第6回】試合中、レフェリーとコミュニケーションをとっていたノヴァコヴィッチに審判批評をしてもらった
・アジアチャンピオンズリーグでの71分と89分の槙野の腕は取材先で話題になったか?
<その他不定期企画>
・ドラゴン久保竜彦90分間独占インタビュー
・読者の声を訊く「最優秀レフェリー投票」
<読者からのコメントの一例>
例1「ハイボールをヘディングでの競り合いのシーンで、不用意に手を挙げてボールを触ってしまっているので、ハンドリングを適用すべきだと考えます。ハンドリングを適用しない論を考えますと、ネット選手が前後を選手に挟まれ、ハンドリングを回避する行動を取りづらかったので意図のないプレーと見たといったところでしょうか。ですが、この論を通すには厳しいと思います。」
例2「昌子のナイスブロックです。ですので、鹿島側のファールではなく、ゴールだと思います。審判が、まぶしそうにしているのがきになります。」
■石井 紘人(いしい はやと)
1982年、茨城県生まれ。主な寄稿先にNHKやサッカーダイジェスト。著書に『足指を曲げるだけで腰痛は治る』(ぴあ)や『足ゆび力』(サッカー小僧編集部ガイドワークス)、プロデュース作品に『レフェリング』(JVD)など多数。2011年にFootBallRefereeJournalを開設した。ドキュメントDVD『審判』や日本サッカーのベストゴールズDVD『Jリーグメモリーズ』の版元である株式会社ダブルインフィニティの代表取締役も務める。
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