粟飯原尚平、誕生日弾にも笑顔なく……最下位からの脱出はならず【J2第15節レポート】
5月26日、FC岐阜は岐阜メモリアルセンター長良川競技場でJ2第15節に臨み、FC町田ゼルビアと対戦。1-2で敗れた。前半のうちに2失点を喫し、後半攻勢に転じたものの反撃が1点に留まり、追いつけなかった。
唯一の得点は後半47分。風間宏矢が右寄りの位置からボックス内の山岸祐也を狙い蹴り込んだ浮き球が相手ディフェンダーの奥山政幸に当たってこぼれると、ここに詰めていた粟飯原尚平がワンタッチの左足で決めた。自らの23歳の誕生日を祝う“バースデーゴール”だったが勝利を得られず、笑顔はなかった。タイムアップの笛が鳴ると粟飯原は力尽きたのか、膝をつき、崩折(くずお)れた。
「体力的にもきつかったですけど、どちらかと言えば精神的に厳しかった。でも次に試合がつづきますし、切り換えていきたいです」
ヒーローすら心を折りかける悔しい敗戦。しかし次のリーグ戦はすぐにやってくる。粟飯原は顔を上げ、自らを奮い立たせた。
◆不利な状況に陥った前半
岐阜は前節途中からの3バックを継続。スタートの時点では市丸瑞希がアンカー気味に3バックの前に位置取り、その前に永島悠史と三島頌平が構え、さらにその前に2トップが立つ布陣で、数字にすると5-1-2-2あるいは3-3-2-2とでもいうべきフォーメーションになっていた。大木サッカーのポジション表記で言えば、中盤の底の4番を市丸、トップ下の7番と8番を永島と三島が担当したことになる。
開始直後はこれが嵌まりかけたようにも見えたが、じょじょに町田の進入を許すようになっていく。
横浜F・マリノスからFC東京を経て今季町田へと加入したフォワード富樫敬真は「(選手が動くと)相手のボランチとディフェンスの間に
(残り 2794文字/全文: 3925文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ