「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

新戦力に出たミス。そこで必要な姿勢とは/【レビュー】明治安田生命J1リーグ第24節 ガンバ大阪戦

 明らかなミスを犯し、それが失点に直結したとき。それを受け止められるまでの時間は人によって異なる。無言でスタジアムをあとにする選手もいれば、怒りのオーラ―を放って人を寄せ付けない選手もいる。

 今回、ブエノと小泉慶が単純なロングボールの処理を誤り、簡単にゴールを与えてしまった。彼らのミスがなければ試合に勝っていたかもしれない。正直、ガンバ大阪の攻撃に怖さはなかった。しかし、それだけに小さなミスが失点に直結してしまった。

 2人は、自分のミスを自分のミスとして受け止めていた。チームメイトからの温かい声がけに対し小泉は「そこに甘えないで反省しないといけない」と話した。次に同じ場面が起きたときにどうすべきか。すでに頭の中で整理していた。

 

 勝っていればFC東京との勝点差を2まで縮めることができた(FC東京は札幌と対戦し1-1のドローに終わっている)。川崎フロンターレも清水と2-2の引き分け。ライバルたちの足踏みに先んじることができなかった。浦和、湘南との戦いでも勝点を拾いきることができていない。

 悔いが残る結果が続いている。しかし、終わった試合を取り戻すことはできない。そこに引きずられては次の戦いまで影響を及ぼす。

「どの試合も勝ちたいし、とは言っても向こうもがんばることですから、なかなか自分たちの思い通りにいかないこともありますけど、そこで右往左往せず、自分たちの気持ちを落ち着けながら次の試合もやっていければと思います」

 伊藤翔は悔しそうだった。悔しさはあるが、自分がなにをすべきか理解していた。

 

 

 

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