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【第30節沼津戦レビュー】いわてグルージャ盛岡の序章はたくさんの涙で完結。沼津戦、苦しんだ魔物の正体とは

追われる立場の難しさ

本当に苦しかった。昇格とはこれほどまでに選手の面たるに重くのしかかるものだとは、チーム、スタッフ、サポーターの誰一人として想像できなかったことだろう。

岩手は前節、富山とのビッグマッチに勝利し、昇格圏内となる2位に浮上。最終節を引き分け以上で昇格、勝利で優勝という実現の可能性が高い条件で沼津戦に臨んだ。これまで秋田豊監督は「28分の1の試合」と強調してきたし、選手たちも「1試合1試合、目の前の試合に勝つことだけ考えている」と話すなど、メンタルのブレはなく、非常に良い精神状態でプレーし、結果も残してきた。第29節までは…。

終盤戦、昇格レースも佳境に入り、初めて追う立場から追われる立場になった岩手。さらに、前述の昇格条件はそれほど厳しいものでもなく、富山戦の勝利で昇格した気分になっていたサポーターも少なくはないのではないだろうか。気を引き締めていたつもりだった筆者自身も、どこか楽観視していた感はぬぐえない。そして迎えた最終節のキックオフ。ふたを開けてみると状況は全く異なっていた。

 

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