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北野誠監督(ノジマ)が目指す攻撃サッカー

ロアッソ熊本、カマタマーレ讃岐、FC岐阜の監督を歴任された北野誠監督が、ノジマステラ神奈川相模原の監督に就任されたのは一年前の2020年1月のことでした。就任時に「俺がここで成功する。そうすれば、今までJリーグでやっていた監督さんがたぶんなでしこリーグに来る。」と話されたお気持ちは、今も変わらないのでしょうか。それとも、何か変化があったのでしょうか。

北野誠監督 提供:ノジマステラ神奈川相模原

初めての女子チーム監督 戸惑いのあった2020年シーズン

北野男性のための控室は、ほとんどのスタジアムに用意されていないです。相模原ギオンスタジアムのようなJリーグを開催できるスタジアムには男性用の控室がありますが、小さいスタジアムで試合が開催されると、僕は荷物車で着替えたりします。もちろん、シャワーは使えません。

男子のチームで監督をしていたときは、試合前のミーティングで着替え中から指示を伝えていたのですが、今は試合開始の5分前くらいから控室に入るので、何かの都合で選手の着替えや準備の終了が遅れると5分間も話をできないことがあります。だから、指示をあらかじめ5分以内にまとめる作業が生じました。

—どうすれば短時間に指示をできるか、工夫が必要になったのですね。

北野そうです。10分間くらいは一人でメモをとって、何を喋るのかを書き出して、その中から絞り込みます。男子のチームで指揮をとっていたときとやり方が違います。許される時間が短いから、選手個別の指示なんて言えないですよ(笑)。

 

北野誠監督は試行錯誤されていますが、2020年シーズンの半ばくらいから「北野誠監督のノジマステラ神奈川相模原は、こういうサッカーをやりたい」というのが見て感じ取れるようになりました。筆者の解釈は「とにかく早く相手陣地内にボールを入れてマイボールで攻め切りたい。もしボールを奪われても、前線から強いフィジカルコンタクトでボールを奪い返せるので、相手のゴールに近いところにボールがあればシュートチャンスに結びつく」というサッカーだと思いました。

その象徴として、2020プレナスなでしこ1部 第13節ノジマステラ神奈川相模原2−1日テレ・東京ヴェルディベレーザの逆転ゴールが挙げられると思います。とても見事なゴールで、筆者は2020プレナスなでしこリーグの全ゴールの中でベストゴールだと思っています。北野誠監督は、2020年シーズンに、ご自分のお考えのサッカーをどの程度までできた手応えがあったのでしょう。

日テレ・東京ヴェルディベレーザに勝利 提供:ノジマステラ神奈川相模原

プレッシングから始めたチームの戦術整備

北野最初は、パスを繋ぎながらボールを早く相手陣地内に運ぶことを考えていました。しかし、僕が考えているようには運べないことがわかったので、パスを繋ぐことを省きました。手段として長いボールを用いて相手陣地内にボールを入れる戦術を加えました。なるべく相手陣地内でプレーするためです。もし相手陣地内でボールを奪われても、その場でボールを奪い返せばチャンスになります。それが2020年シーズンのやり方でした。

2021年シーズンは低い位置からボールを繋いで……というよりも運んでいきたいです。今年は、そういうところをもっともっと選手に落とし込んでいきたいと思います。僕は「繋ぐ」と「運ぶ」にギャップを感じることがあります。得点するためには運ばなければならない。それが短いパスなのか長いパスなのかは手段の選択です。重要なのは「運ぶ」ことなのです。

—そのサッカーをやるためのプロセスでの2020年シーズンのロングボールだったのですね。

北野そうです。だから、2020年シーズンは、ビルドアップではなくプレッシングからチームづくりに入りました。プレッシングをできるようになってからボールを運ぶことを選手に指導していきました。

—欧州サッカーの流行の戦術表現でいえば(リバプールの)「ストーミング」のようなやり方ですね。 

北野ただ、ウチにはサラー(エジプト代表)のような速い選手がいないので、運ぶ手段が違います。

Jリーグを開催できる相模原ギオンスタジアム 提供:ノジマステラ神奈川相模原

相手によってやり方を変える面白さ

北野「自陣では早く、相手陣地内ではゆっくりでも良い」と選手に話をしています。自陣でゆっくりしていてはボールが前に進まないので早くハーフウェイラインを超え、そこからはゆっくりしても良いと。

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