「川崎フットボールアディクト」

札幌の攻撃的な守備を外せず。0−2の敗戦の結果連勝は12でストップ。中村憲剛は逆の意味で存在の大きさを示す結果に/J1 第26節 川崎vs札幌【レポート】

J1 第26節
11月3日(火)(14:03KICKOFF/等々力/11,165人)
川崎 0 – 2 札幌

■苦しんだ前半
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、試合後の会見で「守備のときは時として、後ろは同数で守るような非常にリスキーな戦いをした」のだと発言。そうした守り方は「少しクレイジーな部分はあるかもしれない」と述べていた。

それというのもフロンターレが「個の能力。コンビネーションに優れた」チームだとの認識がペトロヴィッチ監督にあったから。ただ、それでも、勝つためにはそれ相応のリスクを取る必要があるのだとの信念を持って、札幌は前からプレスに来ていた。その戦いに、フロンターレはペースを狂わされてしまった。

前線をゼロトップにしたのは、フロンターレのボールに対し前からプレスに行くため。フロンターレのボールホルダーに厳しく行くことで、ペースをつかむことを意図していた。そんな試合展開についてペトロヴィッチ監督は狙い通りだったのだと説明している。

「過去の試合を振り返って自分達ができることは十分にあると思っていましたし、そういう中で前からプレッシャーを掛けて、組織でアグレッシブにボールを奪いに行く。そして、奪ったところで逆に自分達がボールを支配していく。そうした戦いを狙いにして、今日もやってました」

札幌の前線からの守備の中でも特に厳しくケアされていたのがアンカーの守田英正で、その守田に対し徹底的に付いていたのが荒野拓馬だった。

「役割はみんなでああやって前線からプレスかけて、マンツーマンっていう形をチームとしてやる中で、自分が前線で、一番最初にプレス掛けたり、ボールを奪ってショートカウンターするというところ」だったのだと荒野。その荒野とともに前線でスイッチを入れ続けたのが駒井善成とチャナティップで、彼らが連動した守備はフロンターレにとって、とにかく厄介だった。

荒野が「前半から駒井選手、チャナティップと一緒に、プレスをかけて、そういったチャンスを作れていた」と説明する守備を背景に札幌は前半から決定機を作り続けていた。

まさにペトロヴィッチ監督の思惑通りの流れとなっていた。

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