プレーしやすい手を使ってサッカー感覚を養おう。ハンドボール・ヘディングゲーム
▼ ヘディングを効果的に使えるようになるためにはヘディングを楽しめるゲームをしよう
ドイツにおける人気ウォーミングアップの一つがHandball-Kopfball(ハンドバル・コプフバル)。直訳すればハンドボール・ヘディングとなるだろうか。ボールを足ではなく、手でパスをしながら運び、シュートはヘディングだけオッケーというゲーム。
大人も子供も大好きで、僕がアマチュアチームでプレーしていた時には毎回のようにこの練習をやっていた監督もいた。ただヘディングによる脳への影響もいろいろと研究されているために、ヘディングに取り組むのは早くても11歳くらいからにしてほしいと思う。小学校低学年から中学年は無理してやる必要はまったくない。もしどうしてもやりたいなら、軽くて痛くないスポンジボールのようなものを使用しなければならない。
さて、ハンドバル・コプフバルに話を戻そう。基本的なルールはとてもシンプルだ。
①ボールを持った選手はそれ以上動いちゃダメ。
②ボールが地面に落ちたら相手チームボール。
③強引に相手ボールを奪い取っちゃダメ。
④シュートはヘディングだけOK!
ピッチサイズはミニサッカーくらいの20m×30mほど。2チームに分けて1チーム7~8人でやることもあるけど、プレーへの関与度を考えると1チーム4-5人くらいがやっぱりちょうどいい。
ドイツでも最初はなかなかヘディングができないし、怖さもある。無理強いしないで、楽しみにながらヘディングにチャレンジできるようなオーガナイズが望ましいわけだ。
ちなみに5年ほど前になるが、VfBシュツットガルトの育成コーチに「ヘディングに効果的にチャレンジするトレーニングって?」と尋ねてみたら、答えはこのHandball-Kopfballだった。プロチームでも意識づけや動き方を修正しながら、この練習をよく取り入れるという話を聞いたこともある。
普段の足ではなく、手を使ってパスを回すため、オフザボールの確認をするのにも適している。パスを出したらどこに動くのか。パスをもらうためにどう動くのか。ゴール前へはどう入り込むのか。その辺りを意識しながら取り組みたい。
このハンドバル・コプフバルにはほかにもいろんなアレンジ例があるので、今回はそれを紹介していこう。
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