「ゼルビアTimes」郡司聡

【シリーズインタビュー】『ザ・ルーツ 〜ボクたちの履歴書〜』第1回・MF 29 森村 昂太(後編)「もう一つの運命の出会い」

『町田日和』で待望のインタビュー企画がスタート! その第一弾が町田戦士のキャリアを振り返るシリーズインタビュー『ザ・ルーツ 〜ボクたちの履歴書〜』です。記念すべき第1回は、ダブルボランチの一角として欠かせない存在となっている森村昂太。年代別代表で日の丸を着けた経験を持つ“イケメンボランチ”の足跡を本人の肉声とともに振り返る後編は、FC東京U-18時代から現在までの物語。

▼若さゆえの強がり

FC東京U-18・1年目はなかなか試合に出られず、気持ちの余裕もないために、ちょっとしたことでフテくされたりしていました。先輩やコーチングスタッフのアドバイスも聞き入れないぐらい、尖っていたというか、先輩やコーチングスタッフにはむかって怒られることもありましたし、「監督はなんで僕を使わないんだ?」と態度に出すこともありました。いま思えば、若過ぎますよね。チームメートとの体格差で後手に回ることがあったとしても、それを埋めるための努力をもっとひたむきにできたんじゃないかと、もったいない1年を過ごしてしまった高1でした。

1学年上がった高2では3年生がチームを抜けて、少しずつ試合に出られるようになりました。最初のポジションはSBでしたが、3年生のときにトップの選手が大会前に負傷して、僕たちの代には明治大学に進学した金森洋充一人しかFWがおらず、金森の代わりに出ていた1年生FWではプリンスリーグの大会に勝てなかったため、僕がFWのポジションに入ることになりました。

当時の僕はあまり高さもありませんでしたから、とりあえず前線で相手と競り合い、ときにはボールを収めて、周りにはたくという役割を果たしていました。そして、そのポジションがハマって僕が何点か取るようになって、チームも勝ち始めました。当時のU-18監督だったクラさん(倉又寿雄)からは、お前はタメを作れる選手だからとりあえずボールを収めて、周りをうまく使いながらコンビネーションで攻めることを意識するように言われていました。FWでは相手との競り方やシュートのタイミングを教わりましたね。

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