「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「こういう試合を勝ちにできるように、私自身も積み上げていきたい」+甲府・伊藤彰監督、ピーター・ウタカ【ヴァンフォーレ甲府戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第8節・4月7日(日)15:00キックオフ
町田市立陸上競技場/5,171人
FC町田ゼルビア 1-1 ヴァンフォーレ甲府
【得点者】町田/44分 戸高弘貴 甲府/80分 ピーター・ウタカ

◼︎相馬直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずは非常に天候の良い中、アウェイである甲府のサポーターの方々にもたくさんお越しいただいたことで良い雰囲気の中で試合を戦うことができました。お越しくださった方々にありがとうございましたとお伝えさせてください。その中で勝ち点3を奪えなかったことは申し訳ないのですが、選手たちは勝利を目指して戦って走ってくれました。選手たちが戦う上で、みなさんの声援は大きかったと思っています。

連戦の最後の試合になりましたが、フレッシュな選手を起用する中で、前半から仕掛けることができる展開となりました。もちろん、首位の甲府さんが相手だということ、そして前線に強力な選手がいると分かっている中で積極的に仕掛けるゲームを選手たちはしてくれたと思っています。攻守ともに積極性が出る試合でしたし、前半のうちに戸高の素晴らしいゴールで1点をリードしてハーフタイムを迎えることができました。

後半も自分たちから積極的に仕掛けていこうと話して、選手たちを送り出しましたが、もちろん甲府さんも前への圧力が高まってきましたし、ハーフタイムにやることを整理してきたのかなと思っています。後半はマイボールにする時間が少なくなりました。もう少し攻撃の時間を作らないと、後ろの選手が大変な状況になると思いますし、そのためにはわれわれとしたら、もっと前にブロックを作ってプレーしたかったのが正直な思いです。

連戦の最後という影響や、前半に飛ばし過ぎた影響もあってか、少しずつプレーが遅れること、ズレることでマイボールにすることが難しい展開となりました。その中で追いつかれる形となりました。

ただ選手たちは追いつかれたあともゴールを狙って戦ってくれました。もちろん、オープンな展開となって、危ない場面を作られることもありましたけれども、自分たちから仕掛けていくという試合をしてくれたことは今後につながりますし、つなげていかなくてはいけないと思っています。勝つには足りないものがあるということだと思います。私自身も一つでは足りないかもしれませんが、こういう試合を勝ちにできるように、積み上げていきたいと思っていますし、顔を上げて準備をしていきたいと思います」

 

ーー後半に押し込まれた苦しい時間帯にロメロ・フランク選手を入れて失点をしました。あそこはどういう狙いだったのでしょうか。相手もすぐに選手を代えてきた部分もありますが、いかがでしょうか?
「向こうのボランチの位置でボールを回収されており、セカンドボールをしっかりともう一回奪わないといけないという中で、少し中盤の枚数を増やしたいという意図で選手交代をしました。それによって少し落ち着いた部分もあったのですが、そこから甲府さんが佐藤洸一選手を入れてきて、アバウトにボールを入れて、形自体は4枚で変わらない形でしたが、そうした中、少しファーストのところにも行けない状況となり、セカンドボールの競り合いや駆け引きが出ている状況で、前向きにセカンドボールを拾われることになってしまいました。

ボールの出どころを抑えるのか、落ちてくるセカンドボールを拾うのか、どちらかに重点を置く形があると思いますが、出てくるところを抑えるという選択をした時に、そこで入れ替わられる形を作られていました。ただその中で後ろに重心を下げれば守り切れたか、それは実際のところどうなったか分からないですし、相手はパワーのある選手が揃っている状況でした。

それならば下がるよりも、前でブロックを作り、それこそ2点目を取るというプレーをさせたかったのが正直なところです。結果的に追いつかれてしまったので、(采配は)間違えていたということになるのかもしれませんが、最初に話しましたとおり、まず仕掛ける形をベースに戦える時は、われわれらしさが出せます。もちろんそうではない時は、我慢しなければいけない時も当然あると思いますが、勝ち切るためにはそういったことも必要だと思います。そのあたりのことも含めて、しっかり振り返りをした上で、今後の準備を進めていきたいと思っています」

 

◼︎伊藤彰監督(甲府)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずは遠いところまでファン・サポーターの方が来てくださって、最後まで応援していただいたことで選手たちも力を出すことができました。ゲーム内容としては、前半は無失点に抑えたかったのですが、町田さんのセカンドボールに対する出足や徹底した攻撃や戦術に対して、受けに回った時間が多く、ゲームをコントロールできない前半となりました。

後半になってからはバトルを怖がらずに、球際やアバウトなボールに対して、しっかりと戦ってくれました。最終的に追いつく形でなんとか勝ち点1を拾えたゲームでした。こういうゲームを引き分けに持ち込める力はありますが、自分たちでゲームをコントロールしながら勝ち点3を奪えるチームにならなければなりません」

ーー対町田として、サイドチェンジを多用する形は練習してきたと思いますが、それがどの程度試合で表現できたとお考えでしょうか?
「自分たちがサイドチェンジをしながら、相手のスライドよりも早く攻める形を作ることに関しては、トレーニングしてきたことです。前半の途中は良い流れがありましたので、その時間帯をもっと増やしていきたいです。町田さんのセカンドボールを拾う形から攻めてくるやり方に対して、ボールの弾き方は相手がセカンドボールを拾える状況を作り出していたと思います。それは前半の反省点です。

後半は相手の背中や最終ラインの背後にボールを流す形が少しずつ出てきました。それは同じ土俵で戦う形になりましたが、もう少し自分たちでゲームをコントロールして戦えれば良かったのかなと思います。劣勢な展開だったので、パワープレー気味にしましたし、最後はパワーを掛けた戦いにしました。佐藤洸一を起用した意図はそこにあります」

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