「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「自分たちが前から奪いに行く姿勢を、攻守両面で出すことができない展開になってしまった」+京都・中田一三監督、小屋松知哉、宮城雅史、一美和成【京都サンガF.C.戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第32節・9月14日(土)19:00キックオフ
たけびしスタジアム京都/7,005人
京都サンガF.C. 2-0 FC町田ゼルビア
【得点者】京都/62分 小屋松知哉、81分 一美和成

◼︎相馬直樹監督(町田)
ーー本日の試合の総括をお願いします。
「まずは東京・町田から応援に来てくださった方々へ、ありがとうございますということをお伝えしたいのと、0-2という結果を含めて、少しわれわれらしくない試合をお見せすることになってしまったことを非常に申し訳なく思っています。チャレンジャーとして自分たちが前から奪いに行く姿勢を攻守両面で出すことができない展開になってしまいました。

京都さんがボールを持つ中で、なかなか良いところでプレッシャーを掛けることができませんでした。もう一つはマイボールになった時に、しっかりと持ち出すことができず、前半は相手に良い形を作られる回数が多くなってしまいました。途中から徐々に修正でき始めたことと、ハーフタイムを含めて後半の立ち上がりは守備の対応や攻撃においても、少しずつわれわれらしさ、われわれの時間を出すことができましたが、その中で失点を許してしまいました。

相手が狙っていた形ではないと思うのですが、マイボールにするべきところでマイボールにならない展開となったため、しっかりとマイボールにするべきところでマイボールにする。もう一度切り替えのことも含めて、やっていかなければいけないとは思っています。こういう試合になってしまいましたが、あと残り10試合、あらためてこういう戦いをしてはいけないなと感じるゲームでしたので、今後はこうならないように、相手もあることなので簡単ではないですが、しっかりとわれわれの良さを出せるように選手たちと良い準備をしていきたいと思っています」

 

ーー前節からメンバーを3人入れ替える形になりました。特にボランチとSBのポジションを代えた意図と評価を聞かせてください。
「まずはボランチのポジションですが、(李)漢宰が出るようになってからポイントを取ることが増えていました。ただ90分出るのはなかなか難しいということで、今日は前を途中で代えなければいけないという事情もありましたし、少し体力的に持たない選手も出てくるだろうということも含めて、3枚の交代カードをどう使うかはいろいろと考えていました。その結果、代える形になりましたが、結局SBのポジションで1枚切らなければいけなくなりました。そのあたりも含めて、反省の多いゲームになってしまったと思っています。

SBのポジションに関しては、佐野海舟と下坂晃城の2人で競争してもらっています。その中で、もっともっとやってもらいないという思いは、2人に対してあります。お互いにそうした競争の中で殻を破ってほしいという思いで起用していますが、残念ながら今日は悪いほうが出てしまったかなと感じています」

 

ーー試合前には攻める時間を増やしたいという話をしていましたが、そうするために、必要なこと、足りなかったことは?
「攻撃の時間を増やすという点で言うと、まずマイボールにする回数を増やし、もう少し前線から圧力を掛けたかったのですが、なかなかそれができませんでした。もう一つはセカンドボールをマイボールにできなかったことでなかなか自分たちの時間を作れませんでした。それは相手が入れたボールを弾いたボールを拾われてしまったり、自分たちがボールを入れた場合も、本来であれば相手の背後に入れたいところなのですが、それが奥に入らずに手前で引っかかってしまい、そこでマイボールにならないということが起きました。配球の部分だけではなく、背後を取るという狙いとその両方の部分が関係していたと思っています。もう一度よく映像を見直して、確認したいと思いますが、そういったところがポイントだったと感じています」

 

ーー良いところでプレスを掛けられなかった、前線で圧力を掛けられなかった要因はどんなところにありますか?
「キャスティングが変わっていることもありますし、われわれがボールを失う地点、要は相手が落ち着いてプレーを始められている。失い方が悪く、相手の攻撃がスタートする地点がラフな状況でスタートしているのであれば、プレスも掛けやすいのですが、落ち着いた状態でスタートさせてしまっていました。切り替えのところになりますが、その部分でここ最近の試合とは違う現象が出てしまったように思います。そこは僕のところでもう一度見直さなければいけないと思います」

 

ーー京都は3バックでしたが、やりにくさはありましたか?
「想定していたかどうかで言うと、予想の範囲内ではありました。京都さんが3バックできたことに関して、それほどストレスに感じることはありませんでしたが、現実的にボールの出どころに対して、もう一度プレッシャーを掛けることが難しい状況でした。自分たちの攻撃の仕方が良くなかったことが守備にも攻撃にも全部絡む形で、こういうゲームになってしまったと思っています」

 

◼︎中田一三監督(京都)
ーーまずは試合の総括をお願いします。
「バス入りの段階でサポーターが出迎えてくれて、これまでもそうですが、あらためてサポーターの思いも感じ取ることができました。サポーターのそういう声援のおかげもあって、いい状態で試合に入っていけました。

前節の岡山戦は完敗でしたが、新しいシステムのいい部分を出しながら、前半はこれまでと違う戦い方はできました。ただチャンスは作れたのですが、そこは町田さんが相手のこと、最後まで町田さんは町田さんだなというタフさの中でもゴールが生まれました。僕の位置からは満月もきれいで、自分たちに味方をしてもらえる空気感を感じながら試合を締めることができて、非常に満足しています」

 

ーー前節からシステムを継続しましたが、良かった点について聞かせてください。
「普段出ていない選手もいる中での試合でした。4バックか、3バックかという議論はありますが、そのあたりは良い立ち位置で相手と駆け引きしてくれました。ボールは思っていたよりはスムーズに動かせていなかったですが、コンパクトな町田さんに対して、狙えるところは狙っている中で、あまり精度は高くありませんでした。イメージよりは、逆を取れている印象はなかったので、もう少し落ち着いて裏への飛び出しをしていこうと話しました。前半は相手コートで押し込んだ形は少なかったですが、後半は意図してできたところからゴールが生まれたと思っています。全体的には満足できる出来だと思います」

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