【インタビュー】～cmパスを操る男、秋山裕紀～（その3）
数メートルどころか、数センチの差、タイミングを計ってパスを通し、攻撃を組み立てる。2019年シーズン最後に登場したボランチが、そのキックに込める思いとは。そして精緻で多彩なそのパスは、2020年、僕たちをどんな高みへ導いてくれるのか。
■一番のライバルはズミさんだった
――「いつになったら試合に出るんだよ」というのは、前橋育英高校時代の仲間たちが、秋山選手のことを応援しているからこその、激励ですね。
「本当にそう思います。アルビのチームメートだったら、達さん（田中達也選手）や、（矢野）貴章さん、ズミさん（小川佳純選手）、ノザさん（野澤洋輔選手）という、ベテランと呼ばれる先輩たちからたくさんの刺激を受けました。普段からひとつひとつの行動を見ていると、ピッチの外で、やっぱりケアも筋トレもしっかりやっているし、決して努力を欠かさない。じゃあ、毎日のトレーニングでピッチに立ったらどうしてるのかな、と観察していると、誰よりも声を出しているし、ひとつひとつこだわりを持ってプレーしている。長くサッカーを続けられる理由だと感じました。こういう人たちが昔、浦和レッズとか、名古屋グランパスとか、日本代表、海外でプレーしていたんだな、と。
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