ニイガタフットボールプレス

【不屈の季節】~本間勲が語る2012年~Vol.2「ヤンツーさんにスパッと言われて、スイッチが切り替わりました」

いまこそ、あの1年の激闘をレジェンドが振り返る――。アルビの本質に迫るスペシャルインタビューが始まります。第1弾は、ミスターアルビレックス、本間勲スクールコーチが語る2012年。最後の最後に大逆転してJ1残留を果たしたシーズンを、チームは、どのように戦い抜いたのでしょうか。

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■目標がはっきりした

――磐田戦(第12節●1-6)は、けがで長期離脱していたウチさん(内田潤前U-15監督)が久々に先発して、それなのにすぐに負傷交代してしまいました(23分)。激しい接触プレーの結果などではなく、相手に対応しながらバックステップを踏んでいる最中に突然、崩れ落ちるように倒れたウチさんは明らかに重傷で(※全治約8カ月の右ひざの大けが)、担架で運ばれる姿を見たとき、『終わった……』と僕は思いました。そして、クロさん(黒崎久志監督=当時=)が交代することになります。

「試合のあと、俺は『もう、忘れよう』と思いました。現役時代、基本、試合はあまり振り返らないタイプでした。過ぎちゃったことだし、終わったことをいろいろ言っても結果は変わらないから。だったら、次の試合に向けて準備をする方がいい。どうせ試合はくるんだし。そういう考え方だったんですけど、あの磐田戦に関しては、とにかく忘れたかった。それが一番でしたね」

――それくらい、精神的にきつかった。

「リフレッシュしないと、本当にきついな、と。リフレッシュだなんて、ことばとしては軽く聞こえるかもしれないけど」

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