犬の生活SUPER 西部謙司WEBマガジン POWERED BY EL GOLAZO

#ナポリ vs #RBライプツィヒ の異種格闘技戦【戦術分析:海外】UEFAヨーロッパリーグの罠

●ナポリ敗戦はELの罠?
ホームのナポリが1-3で敗れるという意外な結果でした。RBライプツィヒとの対照的なスタイルの激突だったので注目したのですが、結論から言っちゃうと、そういう問題ではなかったみたいですね。

異種スタイルでどっちが強かったかというより、ELが木曜日の夜に開催されるということに左右された感じがします。つまり、ナポリがかなりメンバーを落としていた。CLならば、まだ週末のリーグ戦までの間隔が2、3日ありますが、ELは良くて中2日ですからね。ナポリが選手のコンディションを優先したのも無理ないと思います。もちろんライプツィヒも条件は同じですし、こちらはアウェイですから言い訳にはなりません。この大会に賭ける意欲の差がこの結果ということでしょう。

それにしても何で水曜日にやらないんでしょうか。CLと重なるのでTV放映的に問題があるからでしょうか。かぶったところで贔屓(ひいき)クラブの試合を見るだけでしょうから、特に問題はないと思うんですけどね。そんなにチャンネルがないということ? 欧州の事情なのでよく分かりませんが。

●円形プレスと縦縦攻撃
ナポリは今季の欧州でもトップクラスの華麗なるパスワークのサッカーです。対するライプツィヒはスピードと体力と先端戦術の新興チーム。ある意味、真逆の2チームの対決です。

ライプツィヒは「4-4-2」でスタート、ナポリは「4-3-3」。ライプツィヒは守備のセットの仕方に特徴があります。

2トップとMF4人の6人で円を作るような形で守備をセットします。いわゆる「中を締める」守り方なのですが、MFをフラットな形で縮めるのではなくて円形に絞る。これで空いているサイドへボールが出たら一気にスライドして奪うというやり方です。そういえば昨季のセビージャがこんな感じでした。

攻撃の特徴は縦へ縦へとつなぐ突破ですね。縦へクサビが入ると、素早くサポートすると同時に後方から追い越しが入ります。さらにプラスアルファの追い越しもあり。Jでいうと湘南ベルマーレですな。追い越せ、もっと追い越せ。最初の追い越しには守備側もスライドで対応できますが、もう1つ追い越されるとだいたい人が足りなくなります。

(残り 1097文字/全文: 2007文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ