デジタルピヴォ! プラス

[Fリーグ第30節総括]残り3つの椅子をかけての争い。残り6試合のデッドヒートを制するのは? (2014/1/14)

1_キャプテン吉川_総括
一足先にプレーオフ進出を確定させた名古屋のキャプテン吉川。
写真は第28節の町田戦でマンオブザマッチに選ばれたときのもの。

 

まとめ◆デジタルピヴォ! 藤里純

 

 

波乱すらも起こさせない名古屋の強さ

 

後期開幕戦で府中相手に不覚をとり、後期の波乱を予感させた名古屋オーシャンズだったが、その後は9連勝。墨田セントラルの2日目には、奇襲作戦に出た浦安相手にリードを奪われる展開となったが、最終的に追いついてみせたのは、ほかのチームにとって手の打ちようがないことを改めて認識させる結果となった。とりわけ、今シーズン途中から加入したシンビーニャは試合ごとに存在感を増しているように感じる。第11節がFリーグデビューとなった若きブラジル人ピヴォは18試合で19ゴールとハイペースに得点を量産。これは得点王の森岡薫よりもハイペースとなっている(森岡は29試合で29ゴール)。そのシンビーニャ、森岡に加え、北原、渡邉、ラファエルサカイが得点ランクの10位以内に名を連ねる攻撃力は、後期だけで100得点に乗せるペースでゴールネットを揺らし続けている。第30節の浜松戦で、プレーオフ1番乗りを決めたが、このチームにとってはただの通過点に過ぎない。もちろん1位通過、プレーオフ制覇、さらには3月の全日本選手権へと、2年連続のトリプル(3冠)を達成すべく、歩みを止めることはないだろう。

 

2位の座をほぼ手中に収めたといってもいいバサジィ大分だが、もちろんまだ気を抜くことはできない。しかし、3位との勝ち点差が5ポイントある状況では、むしろ意識は首位のチームに向いているかもしれない。得失点差では大きな差があるものの、ポイント差は僅かに3。さらに日程の妙とでもいうべきか、大分と名古屋は第33節、第34節と連戦での直接対決が残されている。そこまでしっかりと今のポイント差で食らいつき、第2クールでの再現を起こせば、後期優勝の可能性が開けてくる。持ち味は安定した守備だ。後期の12試合のうち、3失点以上を喫したのはわずかに2試合。さらにオフェンスでも小曽戸、仁部屋、ディドゥダ、中村、北嶋とタレントがそろい、毎試合確実に3、4点を奪うことができる。この安定感を天王山2連戦でも見せることができるか、今シーズンのFリーグの大きなハイライトとなることは間違いない対戦となりそうだ。

 

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