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[全国選抜関東大会]東京都選抜・清野潤監督「あんなに悔しくて、あんなに悔し泣きした試合はない」(2015/6/4)

1_清野監督、会心の笑顔]優勝決定の瞬間、東京都フットサル連盟の松村幹事長らと会心の笑顔を見せる清野監督。

 

7_東京都選抜メンバー優勝して関東第1代表として全国大会出場を決めた清野潤監督(後列左端)をはじめとする東京都選抜のメンバー。1杉本亮、2瀬戸真司、3宮崎貴史、5丸山淳、6荒木淳、7武内新之介、8夏野雅生(キャプテン)、9坂本隆、10加藤貴行、13工藤敦史、14丸紘生、17高橋祐、18小原聖士郎、19米谷悟(決勝戦の選手リストより)。

 

8_準優勝_神奈川県選抜準優勝し関東第2代表として全国大会出場を決めた鈴木正太監督はじめ神奈川県選抜のメンバー。2高橋明弘、3小池太郎、4志村稜平、7朏島賢佑、9町田雄飛、10朏島慎吾、11山村和土、13大畑岳史、14山村朋也(キャプテン)、15平山直紀、17青木智浩(決勝戦の選手リストより)。

 

会心の笑顔の裏には

優勝が決まった瞬間、清野監督は会心の笑顔を見せた。こんなにまで弾けるような彼の笑顔を初めて見た気がする。2003年にも自らの指揮で東京は全国優勝を経験しているというのに何故だろう。実は、その笑顔の裏には、1年前の苦い思いがあった。2013年の全国制覇の瞬間を僕はこの目で見た。しかし、2014年は見逃している。その2014年関東大会の準決勝で群馬県選抜に足をすくわれた。「関東大会準決勝 群馬県選抜 2(PK4-2)2 東京都選抜」。これがそのときの結果だ。群馬は県リーグ1部クラウド高崎のメンバーが大半を占めるチームだった。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

相手の思うつぼに

去年のことを聞きたい。僕はそう切り出した。2年ぶりの関東制覇にひとまず肩の荷を降ろしてホッとしている清野監督にとって冷水を浴びせられるような入りだったろう。去年、群馬県選抜との対決の中でPK戦で負けて東京は全国出場を逃した。この試合でいったい何があったのか。厳しいことをいえば、フウガがいなくなったから戦力が落ちたともいわれたし、ネットで書かれもした。この試合、一体全体何があったのか。これに対して清野監督は重い口を開いた。

「う~ん。難しいですけどね。相手のペースにまさに(はまって)。しっかり引かれて。それを崩し切れないでセットプレーで獲って。ブラジル人のミドルで追いつかれて。またセットプレーで獲ってパワープレーで追いつかれてみたいな。相手はほんとにその泥仕合に持ち込もうとしてるのに持ち込まれちゃったって感じです。だから試合観てる人も引いてたし。おもしろい試合じゃなかったと思うんですけど。結果、群馬は僕らに勝って、そのまま全国優勝までしてるんです。選抜大会は勝ちが一番だと思うんで。そう考えれば相手が上だったなっていう。ただ、去年のチーム、僕らめちゃくちゃよかった。雰囲気も、夏野中心にほんとによかったし。練習を重ねるごとに、試合を重ねるごとに、確実によくなってるっていう僕の中に確信もあったんです。だからほんとに悔しかったし。僕は去年の1シーズン、自分のチームも全部含めてあんなに悔しくて、あんなに悔し泣きした試合はないんですよ」

そういって監督は下を向いたまま、こう続けた。

「ほんとにもったいない試合だったなっていうのがあって。今年は絶対に去年の悔しさ、ほんとに選抜大会の悔しさは選抜大会でしか晴らせないんで。選手権とか関東リーグがあって、関東リーグもし万一負けても選手権頑張ろうっていう気になりますけど、選抜大会だけは選抜大会なんです、やっぱり。なので、今年に懸ける思いっていうのは僕自身この東京選抜の監督をやらせていただいて、背水の陣的なところはありましたし。そのくらいの覚悟でほんとに臨んでますし。とりあえずそういった意味では関東大会で優勝できて、ひとつホッとしているところはあるんですけど、ま、でも、全国優勝しないと。東京都選抜としては関東優勝するためにやったわけじゃないんで。2年前の王座をしっかり奪還できるように。今から関東リーグ過密日程なんで、その中で(選手には練習で)集まってもらうことになるんですけど。さっきみんなには(東京都の競技系プレーヤー)2,000人の代表なんだから、その人たちの代表でここに集まってるんだから、責任感持ってやっていこうっていう話をしました」

 

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