久保憲司のロック・エンサイクロペディア

ストーン・ローゼズの新曲「オール・フォー・ワン」 ・・・俺たちが手にできなかったものを手に入れに来たぜ (久保憲司)

 

ストーン・ローゼズの新曲「オール・フォー・ワン」がリリースされた。再結成はしたけれど、新曲なんかでないんじゃないと思っていたのに、嬉しいかぎりだ。

ストーン・ローゼズのドキュメンタリー映画「メイド・オブ・ストーン」の最後は突然取材拒否という幕切れで、また仲が悪くなったのかと不安にさせてくれた。

あの最後は一体何だったんでしょうね。ストーン・ローゼズというバンドは元々謎の多いバンドというか、自分たちをミステリアスにしておきたいというバンドだったから、あんまり暴露していくのはよくないかなと思ったんでしょうかね。

とにかく多くを語らないバンドというか、自分たちの作品で自分たちのことを語ってきたバンドなので、この新曲は嬉しい。ストーン・ローゼズの再結成とは何だったのかを語ってくれていると思うからだ。

 

 

曲はビートルズの『ラバー・ソウル』『リボルバー』の頃のようなロック・リフを基調とした曲だ。ローゼズの名曲「ドライヴィング・サウス」も名ロック・リフの曲だっだが、「ドライヴィング・サウス」はレッド・ツェッペリンな感じで、このギターのジョン・スクワイアのレッド・ツェッペリン志向がバンドの崩壊を産んでしまったわけだから、ツェッペリンじゃないギター・リフはローゼズにとって大正解である。イアン・ブラウンにロバート・プラントみたいなことを求めても無理がありますよ。唯一不満があるとすれば音の迫力が少し今ひとつだなと思ったことだ。せっかくプロデューサーにアデルのプロデュースで有名なポール・エプワースを起用しているのに。あの四人をまとめ、四人からオッケーをもらうのは難しいですよね。レッチリも新作はデンジャー・マウスに任したけど、新しさは生まれなかったすよね。こう言う関係ない話は置いといて、「オール・フォー・ワン」ですよ

 

All for one, one for all
If we join hands, we ‘ll make a wall

 みんな一つ みんながすべて
みんなが手を繋げば、壁を作れる(なんだってできる)

    「オール・フォー・ワン」

 

という歌詞が最高ですね。世の中変えれるぜというまさにストーン・ローゼズがずっと歌ってきたことですね。本当はローゼズの新しいアンセムになるはずだった「ワン・ラブ」の復讐戦のような曲です。

 

 

でも、この曲を初めて聞いた時、僕は、みんなのためと歌いながら、自分たちのためと歌っているなと思った。

 

inside of me for all to see
in harmony, all designed to be The mystery, all eyes can see Chemistry, all one family.

 

俺の心に見えるのはハーモニー。
俺たちは神秘を生むために作られた。俺たちが目にするのはケミストリー(相乗効果)。俺たちは家族。

「オール・フォー・ワン」

 

イアンがローゼズのリハで感じたことを歌った感じがそのまま手に取るように分かって嬉しくなってしまいます。

 

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tags: adele Led Zeppelin Sex Pistols The Beatles The Stone Roses

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