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僕とカメラマン/Jリーグ唯一?記者が夫でカメラが妻で

仙台からの帰り道、富山県のSAで彼女が食べたのがブラックラーメン。「どうしても食べたい」と勢いこんでいたが、味は見た目ほどの変化球ではなく。

 

J1残留に向けて厳しい状況が続いているが、あまり緊迫しすぎても、苦しくなるばかり。ちょっと緩い話にも、お付き合いいただきたい。

僕とSIGMACLUBのカメラマンは、知る人はとっくに知っているが、夫婦である。夫婦でサンフレッチェ広島を取材し始めて、もう14年目。確認はしていないが(どこかのサッカーライターがDAZNについて書いた時と同じ言葉ではあるが、この件はなかなか確かめる方法がないので、あえて)、おそらくは「記者が夫、妻がカメラマン」でJの取材を続けている夫婦はいないだろう。少なくとも、同じ境遇の人を僕は会ったことがない。

彼女は、もともと全くの「カメラ素人」だった。触ったことも数回くらいしかなかった。そんな彼女がカメラマンとなる前は、僕がピッチにおりて写真を撮っていたのだが、2004年、そうもいかなくなった。TSSサンフレッチェ広島モバイルサイトが誕生した際、試合速報などを担当することが決まったからだ。

写真を撮りながら、パソコンで速報を打つ。さすがに無理。

困った。どうしよう。

そうだ。これしかない。

ある日、僕は彼女に「カメラマンになってくれ」と頼んだ。

「え?撮ったことなんて、ないから」

「大丈夫。今はデジタルカメラの時代。カメラが優秀だから、シャッターを押していけばいいから。俺もカメラなんて触ったこともなかったけれど、すぐに慣れたよ」

嘘である。

確かにデジカメの時代になったことで、昔のようにフィルムのことを気にしなくてよくなったから、シャッターを気軽に切ることができるようにはなった。その中で偶然、いい写真が生まれる場合もある。だが、それはあくまで偶然。まぐれ。アベレージにいい写真を生み出すには、技術と機材が必要だ。

技術はない。機材も他のカメラマンの人々からすれば、おもちゃみたいなもの。それでも、写真が必要だった。雑誌に使う写真であれば、当時のSIGMACLUBはオフィシャルマガジンになっていたこともあり、クラブから借りることも可能だったし、Jリーグフォトから買うこともできた。だが、自前の写真は財産になる。だからどうしても、写真を自分たちで撮影したかった。素人でも現場で学び、成長できればいつか、きっと、本当の意味での資産になると考えた。

だがもし、彼女に断られたら、そこはもう諦めるしかない。

「いいよ」

二つ返事だった。おそらくは、深くは考えていなかったはずである。後に彼女が痛感することになる写真の難しさや奥深さは、当時はわかっていなかった。ただ、我が妻は、好奇心だけは本当に旺盛なのである。そして、考えるよりも先に行動してしまうタイプなのだ。

彼女がどうやって、カメラマンとして成長していったのか。そこはまた、おいおいと書いていきたい。実は僕自身が、驚いているのである。この人が、サポーターの皆さんに喜んでもらえるような写真をとれるようになったことが。

僕の妻は、僕自身が見てきた人の中で、最高級にドンくさい。というよりも、本当に何も知らない純粋培養の状態で短大も卒業し、社会に出ていた。「過保護のカホコ」というドラマが視聴率好調だが、彼女はまさに「カホコ」。過保護ではなかったと思うが、ドラマで高畑充希が演じる主人公のように、純粋そのものだった。

たとえば、である。

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