【2019年に向けて】エミル・サロモンソン/オープンマインド
練習初日のボール回しを見て、広島のスタッフたちはうなづいた。
「技術は持っている」
城福浩監督も、練習初日のエミル・サロモンソンについて、こんな言葉を口にした。
「パス&コントロールのところでボールが足につかない場面もあったり、ボール回しの時も戸惑いが見えたことも確かだが、すぐに慣れてくれた。アジャストのタイミングが早い。心強いですね」
3−4−2−1のフォーメーションでも4−4−2の形であったとしても、ワイドプレーヤーの存在は攻撃の重要なオプションだ。森保一監督が率いる日本代表は、堂安律や中島翔哉のサイドアタッカーが中に入ることで長友佑都や酒井宏樹の攻撃参加のスペースをつくっている。基本ラインは中央突破なのだが、サイドバックの攻撃参加によって中央からの攻撃をやりやすくするという側面もある。そういう要素も含めて、サイドバックの攻撃参加は重要なのだ。
2019年の広島は、攻撃に期待できるサイドハーフ(サイドバック)が揃っている。ドリブル突破で打開する柏好文や清水航平。クロスで勝負する川井歩。知性によって周囲との関係性からコンビネーションを構築できる和田拓也。運動量の豊富な高橋壮也も戻ってきた。ただ、やはり期待したいのは、スウェーデン代表経験の豊富なエミル・サロモンソンだ。スウェーデンの事情に詳しいヤン・ヨンソン(現清水監督)が広島監督時代に獲得を熱望したという事実からも、彼の実力は類推できる。その実力の片鱗が初日に少しかいま見えたことで、「やってもらわないといけない選手。彼の良さを最大限に発揮させたい」(城福監督)と期待値が増幅したわけだ。
「僕の日本でのネームは、エミルでOKだよ」と彼の許可も出たので、これから先は「エミル」と表現する。
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