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【日々、紫熊倶楽部】安田女子大での講義、NHK出演。

月曜日から、意外と多忙であった。

僕は数年前から、安田女子大学で非常勤講師を務めている。サンフレッチェ広島の試合会場で映像を撮影している同大学の先生に光栄にも依頼を受け、優秀に女子大生の前で講義をさせて頂いているわけだ。今季の講義テーマは「人間論」。非常に大きなテーマであるがゆえ、結局は自分自身の中にあるもので勝負するしかない。

女子大生たちは、なかなかにシビアである。つまらない話だと、表情に出る。眠そうな感じにもなるし、ざわつくこともある。映像を使ったり、写真を使ったり、いろいろと考えるが、インパクトのある話に勝るものはない。

今回、僕は11月29日発売の「うつ白〜そんな自分を好きになる」を取り上げた。著者は森崎和幸と森崎浩司。言うまでもなく、広島のレジェンドである。

どういう内容か。SIGMACLUBの熱心な読者であれば想像できると思うし、森崎和幸物語でもある程度は語ってきた。これまでと違うのは、自分たちの病気をはっきりと「うつ」と明示し、同じような症状で苦しむ人々のチカラになれればいい。そういう趣旨の書籍になっている。サッカー選手としての2人の業績などはあえて控えめにして、症状との壮絶な戦いが記されていた。

授業では、森崎浩司の2008〜09年、彼自身が「地獄」と表現した最も辛い症状について、話をした。それはかつて、SIGMACLUBで2万字を大きく超える壮絶なドキュメントとして書いたことがある物語だ。ここでその内容を書くのはあえて控えておくが、それはまさに「地獄」と表現するにふさわしい日々。そのエピソードはもちろん「うつ白」にも記されているので、ぜひ購入して読んで頂ければ幸いである。授業ではSIGMACLUBの記事をもとにして進めたが、学生たちは真剣な表情で話を聞いてくれた。ピンと張り詰めた空気の中、サンフレッチェ広島のレジェンドの凄まじい生き様を心に刻んでくれたと思う。

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